ケイアイスター不動産は売られ過ぎ感、連続最高益の見込みでPERなど割安感強まる

■配当利回りは年5%台、今年は前身会社の設立から30周年に

ケイアイスター不動産<3465>(東1)は、今期・2020年3月期も連結営業利益などが連続最高を更新する見通し。株価は全体相場の下げに押されるように水準を切り下げて軟調展開だが、2月27日の1500円(48円安)前後はPERが5.6倍前後にまで低下し、売られ過ぎ感を強めている。

 配当利回りは年5%台に乗ってきた上、20年は前身の(有)ケイアイプランニング設立から30周年。記念配当などの株主還元策も意識されるところだ。

■すららネットと提携し子供の家庭学習に配慮する住宅も提供

 また、19年夏には、オンライン学習教材などの(株)すららネット<3998>(東マ)と提携し、子供の家庭学習を促進しやすい設計・設備の導入も本格化した。

■新型コロナウイルスでの休校や春休み延長で注目集める

 ここ、新型コロナウイルスの流行によって春休みの延長や休校に踏み切る小中高校が増加する中で、株式市場関係者の中には、家庭での学習環境にも配慮する住宅メーカーとして注目する姿勢もある。

■ITによる工期・工程管理などで廉価・高品質の住宅を展開し業績は好調

 同社は、首都圏を中心に戸建分譲・注文住宅事業などを行い、ITによる工期・工程管理などにより、月々のローン返済額が家賃以下で済むような価格設定の住宅や、「デザインのKI」を追求した高品質で資産価値の向上に繋がる注文住宅などを提供している。

 こうした差別化・高付加価値化の戦略により、この第3四半期連結業績(2019年4~9月・累計)は、売上高が前年同期比22.4%増の870.56億円となり、営業利益は同3.4%増の42.58億円となった。売上高、各利益とも、この期間としての最高を更新した。

 3月通期の連結業績予想は、従来予想を継続し、売上高が前期比14.4%増の1180億円、営業利益は同7.6%増の64億円、親会社株主に帰属する純利益は同9.8%増の38億円。1株利益は267円77銭。各々連続最高を更新することになる。

 また、配当については、19年9月中間配当を1株につき42円実施済みで、3月期末も同42円を予定する(20年2月10日現在)。年間84円のため、株価1500円での配当利回りは5.6%に達する。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る