星光PMCとハリマ化成Gが高い、トイレットペーパーの風合向上剤など注目される

■在庫が「問屋」から「家庭」に移った結果、流通在庫を積み増す余地

 星光PMC<4963>(東1)は3月2日の後場、一段と強含む場面を見せ、一時5%高の790円(39円高)まで上げて反発相場となり、ハリマ化成グループ(ハリマ化成G)<4410>(東1)は一時13%高の1047円(124)まで上げ、やはり大きく反発している。

 ともに製紙用薬品の大手で、「トイレットペーパーなどの家庭紙に細かく均一な皺を入れる工程で使用される『クレープ剤・風合向上剤』(星光PMCのホームページより)などが、このところの世相を受けて注目されているという。

 トイレットペーパーの国内出荷に占める中国からの輸入量は19年度1・3%に過ぎないとされ、ほぼ国産とされる。それでも、流通面では、在庫が「問屋」から「家庭」に移った結果、問屋に一定の在庫量を置く余地が出てきたようだ。

星光PMCは印刷インキ用・記録材料用樹脂事業、化成品事業なども展開し、とりわけ次世代の新素材とされる「セルロースナノファイバー」(CNF)の本格化が注目されている。2019年12月期の連結業績は大幅な増収増益となり、売上高が前期比8%増加、営業利益は同42%増加した。今期は微減益の見込みとするが、予想1株利益は61円34銭。さらなる新事業として「銀ナノワイヤー」(AgNW)などの進展も注目されている。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る