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ソーバルは反発の動き、20年2月期増益予想で21年2月期も収益拡大期待
- 2020/3/3 05:09
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソーバル<2186>(JQ)は組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開し、自動車・AI・IoTなど新規技術分野の開拓を推進している。20年2月期増益予想である。21年2月期も収益拡大を期待したい。株価は地合い悪で急落したが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。なお4月10日に20年2月期決算発表を予定している。
■組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開
組み込みソフト開発、ウェブ・スマホアプリ開発、ハードウェア設計・開発などのエンジニアリング事業を展開している。
技術力と経験豊富な人材を合わせ持つ独立系組み込みソフト開発企業である。顧客や分野の多様化、自動車・AI・IoTなど新規技術分野の開拓、プロジェクト管理体制の強化、人材の採用・教育、国内外の外部委託先(パートナー企業)との長期的なリレーション構築を強化している。
19年2月期の主要顧客別売上構成比はキヤノングループ39.0%、ソニーグループ16.6%、富士通グループ8.4%、リクルートグループ2.9%、日立グループ2.9%、NTTグループ2.8%、その他27.4%だった。取引社数は18年2月期比3社増加の184社だった。優良な大口顧客と強固な信頼関係を構築していることが特徴である。また取引先数の増加に伴ってキヤノングループの構成比が低下し、1社依存体質からの脱却と収益の多角化も進展している。
契約種別比率は請負53.9%、派遣46.1%(18年2月期は請負50.4%、派遣49.6%)だった。請負比率が上昇傾向であり、当面の目標を60%としている。
なお19年12月にはIoTシステム構築のMomo社とIoT分野で連携、20年2月にはデータ・分割・高速暗号化ソフトウェア製品のUbiq社と国内販売代理店契約締結した。
■20年2月期増益予想、21年2月期も収益拡大期待
20年2月期の連結業績予想は、売上高が19年2月期比0.1%増の81億96百万円、営業利益が1.4%増の6億30百万円、経常利益が1.6%増の6億42百万円、純利益が10.1%増の4億60百万円としている。配当予想は3円増配の30円(第2四半期末15円、期末15円)である。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比0.8%増の61億46百万円、営業利益が22.9%増の5億39百万円、経常利益が22.5%増の5億49百万円、純利益が18.9%増の3億51百万円だった。請負業務の体制構築進捗などで利益率が改善して大幅増益だった。
通期も請負業務の拡大、優良顧客からの継続受注、プロジェクト管理体制の継続強化、部門間のクロスセル体制推進、人材教育や最適人員配置による派遣業務の収益力強化、アライアンスも活用した新規分野における収益案件獲得などを推進する。
第3四半期累計の進捗率は売上高75.0%、営業利益85.6%と順調である。通期上振れ余地がありそうだ。そして21年2月期も収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は毎年8月末の株主対象
株主優待制度は、毎年8月31日現在1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株式数に応じてQUOカードを贈呈(詳細は会社HP参照)している。
■株価は反発の動き
株価は地合い悪で急落したが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。3月2日の終値は986円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS56円32銭で算出)は約18倍、前期推定配当利回り(会社予想30円で算出)は約3.0%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS395円05銭で算出)は約2.5倍、時価総額は約81億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)