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ソフトクリエイトホールディングスは売られ過ぎ感、20年3月期増益予想
- 2020/3/9 06:00
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。20年3月期増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。株価は地合い悪の影響で急落して昨年来安値圏だが、売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、システムインテグレーション事業(自社グループ開発ソフト販売、基幹系システム受託開発)、および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月ソフトクリエイトがY2Sを持分法適用関連会社化、18年4月エートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績は1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位を獲得している。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始している。またSI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
19年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業27%、物品販売事業27%、経常利益構成比(連結調整前)はECソリューション事業50%、システムインテグレーション事業48%、物品販売事業1%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■20年3月期増益予想
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比6.4%増の206億円、営業利益が6.5%増の20億10百万円、経常利益が4.6%増の21億円、純利益が4.2%増の12億円としている。配当予想は19年3月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比25.1%増の173億12百万円、営業利益が15.8%増の19億02百万円、経常利益が13.9%増の20億76百万円、純利益が10.2%増の12億51百万円だった。ECソリューション事業を中心に順調だった。
第3四半期累計の進捗率は売上高が84.0%、営業利益が94.6%と高水準である。通期は上振れの可能性が高いだろう。そして21年3月期も収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は売られ過ぎ感
なお1月15日発表の自己株式取得(上限10万株・2億円、取得期間20年1月16日~20年3月31日)については、2月25日時点の累計取得株式数が10万株となって終了した。
株価は地合い悪の影響で急落して昨年来安値圏だが、売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。3月6日の終値は1314円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS91円44銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想20円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS713円40銭で算出)は約1.8倍、時価総額は約181億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)