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建設技術研究所は売られ過ぎ感、20年12月期増収増益予想
- 2020/3/10 05:17
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
建設技術研究所<9621>(東1)は総合建設コンサルタント大手で、マルチインフラ&グローバル企業を目指している。20年12月期増収増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は地合い悪で急落したが売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。
■総合建設コンサルタント大手
総合建設コンサルタント大手で河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持っている。
海外では英Waterman Group Plc(ロンドン証券取引所上場)を連結子会社化している。19年12月期のセグメント別売上構成比は国内建設コンサルティング事業が73%、海外建設コンサルティング事業が27%、営業利益構成比(連結調整前)は国内建設コンサルティング事業が90%、海外建設コンサルティング事業が10%だった。収益面では案件ごとの採算性や売上計上時期によって四半期収益が変動しやすい特性がある。
中長期ビジョン「CLAVIS2025」では、目標数値として25年単体受注高400億円、連結受注高600億円を掲げている。マルチインフラ&グローバル企業を目指し、グループ一体となった事業拡大を推進する。
なお18年2月AIベンチャーの知能技術と資本業務提携、18年10月エスプール<2471>と契約して障がい者雇用のCTIフレッシュグリーン農場を開園している。
■20年12月期増収増益予想
20年12月期連結業績予想は、売上高が19年12月期比3.8%増の650億円、営業利益が3.1%増の44億円、経常利益が2.3%増の45億円、純利益が3.3%増の29億円としている。受注高の計画は9.5%減の640億円である。配当予想は19年12月期と同額の35円(期末一括)である。
20年12月期は小幅増益にとどまる予想だが、防災・減災対策、国土強靭化対策などで国内公共事業は堅調に推移する見込みだ。会社予想はやや保守的だろう。収益拡大を期待したい。
■株価は売られ過ぎ感
株価は地合い悪で急落したが売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。3月9日の終値は1517円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS205円09銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想35円で算出)は約2.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS2169円53銭で算出)は約0.7倍、時価総額は約215億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)