アールテック・ウエノのウノプロストンについて、「国際学会ARVO 2015」でDr. Cuppolettiと永井展裕助教がポスター発表

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 アールテック・ウエノ<4573>(JQS)が網膜色素変性治療薬として開発中のウノプロストン(開発コード: UF-021)について、2015年5月3日から米国コロラド州デンバー市で開催された眼科で権威のある国際学会ARVO 2015において、University of Cincinnati College of MediceのCuppoletti名誉教授と東北大学大学院医学系研究科の永井展裕助教がポスター発表を行った。

 Dr. Cuppolettiは、「網膜色素変性の原因となるロドプシン遺伝子変異P23Hを導入した細胞を用いて、ERストレスを介してアポトーシスによる細胞死の機序を解明すると同時にウノプロストンおよびその代謝産物M1を投与することで、その薬理作用であるBKチャネル開口作用を介してアポトーシスによる細胞死を軽減できる」という研究結果を発表した。

 眼科専門医である同社代表取締役社長の眞島行彦氏は、「網膜色素変性の臨床症状、経過、予後は多様であることが特徴です。従って、治療に関して欧米では原因遺伝子ごとに対応する必要性が強く言われています。欧米では、優性遺伝形式のうち約25%の患者がロドプシン変異が原因であると報告されています。今回のCuppoletti名誉教授の研究成果から、ロドプシン変異をもつ網膜色素変性をターゲットすれば効率的に臨床試験を組むことができる可能性が示唆されました。」と述べている。

 東北大学大学院医学系研究科の永井展裕助教は、薬物徐放デバイスを用いたウノプロストン経強膜投与による薬物動態と安全性についての研究成果を発表した。ウサギ強膜上にウノプロストンのデバイスを留置することにより眼組織と網膜に対する毒性を評価し、ウノプロストン経強膜デバイスにおける重篤な網膜における毒性なく有用なデバイスであることが示唆された。

 眞島行彦氏は、「当社は、2012年より東北大学とウノプロストンのドラックデリバリーシステムについて共同研究を行っております。現在第3相臨床試験が終了した網膜色素変性治療に対するウノプロストン点眼液は、一定頻度での点眼(両眼に1回2滴、朝夕2回点眼)が必要ですが、このドラッグデリバリーシステム製剤の開発が行われれば、数回の点眼が難しい高齢や視力が弱い患者様でも、ウノプロストン治療薬が使えるようになります。」と述べている。

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