ヤマシタヘルスケアHDの今期第3四半期連結決算は増収大幅増益

■主力の医療機器販売業が好調

 ヤマシタヘルスケアHD<9265>(東1)の今期第3四半期連結決算は、増収大幅増益となった。大幅増益の要因は、主力の医療機器販売業が好調であったことによる。

 同社グループは、中核事業である医療機器販売業における高度医療機器や低侵襲治療機器等の主力商品分野の営業強化やSPD事業を推進した。また、電子カルテシステムの拡販やクリニックの開設・移転・リニューアルをサポートする新規開業支援等、顧客ニーズを見据えた営業活動を行い、医療機関との関係強化を図った。また、2019年11月より、全国の医療機関および介護施設向けに新型輸液装置のレンタル事業を開始し、1月にはNTT東日本と新たな医療機関向けICTサービスを開始した。さらに、2019年12月、医業経営に関する専門性の高いコンサルティング事業に特化した法人を設立し、医療機関の経営支援や病床転換・M&A・事業承継等の需要の高まりに対応するとともに、グループ間のシナジーを高めるべく、グループ事業会社4社体制をスタートさせた。

 その結果、20年5月期第3四半期連結業績は、売上高479億46百万円(前年同期比8.1%増)、営業利益4億55百万円(同112.5%増)、経常利益5億22百万円(同82.5%増)、純利益3億98百万円(同178.7%増)であった。

 医療機器販売業については、一般機器分野では、MRI等の画像診断機器や、超音波診断装置等の医療機器備品の売上増加により76億98百万円(同20.0%増)、一般消耗品分野では、医療機器消耗品の売上増加 により163億69百万円(同1.5%増)、内視鏡、サージカル、循環器等により構成される低侵襲治療分野では売上高119億10百万円(同2.0%減)、整形、理化学、眼科、皮膚・形成、透析により構成される専門分野では売上高79億79百万円(同2.2%減)、医療情報、設備、医療環境等により構成される情報・サービス分野は売上高37億3百万円(同201.4%増)となった。この結果、医療機器販売業の売上高は476億61百万円(同8.1%増)、セグメント利益9億21百万円(同59.4%増)と増収大幅増益となった。

 しかし、医療機器製造・販売業は、売上高2億38百万円(同16.6%減)、セグメント利益50百万円(同3.4% 減)、医療モール事業は売上高52百万円(同4.7%減)、セグメ ント利益03百万円(同52.4%減)と2事業共に減収減益となった。

 第3四半期は、主力の医療機器販売業が好調であったことから、大幅増益となったが、通期連結業績予想は当初予想を据え置いている。

 20年5月期通期連結業績予想は、売上高637億80百万円(前期比3.7%増)、営業利益5億61百万円(同7.5%増)、経常利益6億39百万円(同3.6%増)、純利益4億23百万円(同193.5%増)を見込んでいる。

 進捗率は、売上高75.2%(前年同期72.1%)、営業利益81.1%(同41.0%)、経常利益81.7%(同46.4%)、純利益94.1%(同99.3%)となっていることから上振れが期待される。

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