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LibWorkは売り一巡、21年6月期収益拡大期待
- 2020/4/6 05:44
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
LibWork<1431>(東マ)は熊本県を地盤とする注文住宅メーカーで、Webマーケティングによる集客を特徴としている。20年6月期大幅増収増益・増配予想で、株主優待制度を拡充する。なお新型コロナウイルスの影響は、ネット集客が主力のため集客状況は順調だが、住宅設備機器の一部の納品時期が不透明になっているため、引き渡し時期に影響が出る可能性があるとしている。引き渡しが次期にズレ込んだ場合には21年6月期の収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化で水準を切り下げたが、売り一巡して出直りを期待したい。
■熊本県を地盤とする注文住宅メーカー
15年8月福証Q-Boardに新規上場、19年6月東証マザーズに上場(重複上場)した。
熊本県を地盤とする注文住宅メーカーである。第一次取得層を主ターゲットに、MUJI HOUSEと契約して熊本県下における独占営業権を取得した「無印良品の家」も提供している。19年11月にはグリムス<3150>の子会社グリムソーラーと提携、20年3月にはアダストリア<2685>と提携した。20年4月には抗ウイルス戸建て新商品の販売を開始した。
集客を常設展示場だけに頼らず、土地ポータルサイト「e土地net」やWebマーケティングなど、ネットやSNSを活用することでコストダウンを実現していることが特徴だ。20年1月には福岡県の大型ショッピングセンター2ヶ所でVRを活用した仮想展示場コンテンツ配信を開始した。
■毎年売上20%成長目指す
20年1月策定の経営ビジョン「VISION2030」では、毎年売上20%成長を基本とした安定的・永続的な成長(急成長・急拡大をせず、財務規律を伴う余裕をもった成長)を目指すとしている。
エリア・店舗数の拡大、ネット集客数の増大、非住宅木造事業の拡大、沖縄地区への展開、コンセプト別分譲宅地開発による街づくり、新規事業(戸建民泊事業、保険・住宅ローンなどの住宅関連事業)を推進する。さらに住宅版SPAモデル・垂直統合モデルの確立を推進する方針だ。
■20年6月期大幅増収増益予想
20年6月期業績(非連結)予想は売上高が19年6月期比24.3%増の82億円、営業利益が29.6%増の6億90百万円、経常利益が22.0%増の7億円、純利益が18.1%増の4億62百万円としている。エリア拡大で大分県と福岡県に出店予定である。また沖縄県で木造建築事業を拡大する方針だ。
第2四半期累計は売上高が前年同期比20.7%増の38億44百万円、営業利益が3.3%増の2億89百万円、経常利益が6.1%増の3億23百万円、純利益が9.9%増の2億10百万円だった。注文住宅施工や土地仕入販売が順調に進捗し、現場監理徹底による原価抑制効果も寄与した。
なお新型コロナウイルスの影響は、ネット集客が主力のため集客状況は順調だが、住宅設備機器の一部の納品時期が不透明になっているため、引き渡し時期に影響が出る可能性があるとしている。引き渡しが次期にズレ込んだ場合には21年6月期の収益拡大を期待したい。
なお20年6月期の配当予想(四半期配当)は、第1四半期末と第2四半期末が各9円、20年1月1日付株式2分割後の第3四半期末と第4四半期末が各4円50銭としている。株式2分割後に換算すると19年6月期比5円50銭増配の年間18円となる。
また現行の株主優待制度に加えて20年6月期に上場記念株主優待を実施する。さらに2月には株主優待制度の拡充(詳細は会社HP参照)を発表している。Lib Workプレミアム優待倶楽部を新設する。
■株価は売り一巡
株価(20年1月1日付で株式2分割)は地合い悪化で水準を切り下げたが、売り一巡して出直りを期待したい。4月3日の終値は1336円、今期予想PER(会社予想EPS87円04銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想18円で算出)は約1.3%、前期実績PBR(前期実績BPS363円26銭で算出)は約3.7倍、時価総額は約72億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)