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システムサポートは戻り試す、20年6月期増収増益・増配予想
- 2020/4/7 06:05
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
システムサポート<4396>(東1)は、データベース関連・クラウド関連・ERP関連のソリューション事業を主力としている。20年6月期増収増益・増配予想である。収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化の影響を受けて急落する場面があったが、売り一巡して急反発している。戻りを試す展開を期待したい。なお20年5月13日に第3四半期決算発表を予定している。また20年6月1日付で1株を2株に分割する。
■ソリューション事業が主力
データベース関連・クラウド関連・ERP関連サービスなどのソリューション事業を主力として、データセンターサービスやシステム保守・運用などのアウトソーシング事業、パッケージソフト開発・販売などのプロダクト事業も展開している。
19年6月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比は、ソリューション事業が82%、アウトソーシング事業が13%、プロダクト事業が4%、その他が1%、営業利益構成比はソリューション事業が73%、アウトソーシング事業が17%、プロダクト事業が9%、その他が1%だった。
主力のソリューション事業は、Oracleデータベースの設計・構築・保守・運用などのデータベース関連サービス、AWSやAzureの基盤構築・導入・移行支援などのクラウド関連サービス、SAPの導入・保守・運用などのERP関連サービス、およびITシステム開発を展開している。
収益力向上に向けてストック収益のプライベート型クラウドサービスを拡大するため、地震の少ない金沢市にデータセンターを設置し、プロダクト事業では自社開発の統合型基幹システム「役者」シリーズの拡販を推進している。また米国シリコンバレーに子会社を設立し、最先端のIT技術・サービスの発掘に努めている。
■データベース領域やクラウド領域での高い技術力が強み
データベース領域やクラウド領域での高い技術力を強みとしている。
データベース領域では、Oracleデータベース技術者に対する最高峰の認定資格ORACLE MASTER Platinum保有者数が国内累計3位、単年2位(18年8月時点)である。また19年度のORACLE Cloud Platform(PaaS/IaaS)認定資格取得数が国内1位となり、ORACLE Certification Awardを受賞した。
クラウド領域では、米アマゾン社のクラウドサービスAWSに関して、AWSコンピテンシープログラムでOracleコンピテンシーを取得している日本企業3社のうちの1社である。さらに、米マイクロソフト社のクラウドサービスAzureに関して、Gold Cloud Platformパートナーに認定されている。
■20年6月期増収増益・増配予想
20年6月期連結業績予想は、売上高が19年6月期比9.9%増の129億31百万円、営業利益が7.5%増の5億69百万円、経常利益が9.7%増の5億53百万円、純利益が1.8%増の3億51百万円としている。配当予想(2月12日には14円増額修正)は20円(20年6月1日付株式2分割後の表示は10円、期末一括)としている。株式2分割前で比較すると19年6月期の3円に対して17円増配となる。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比18.0%増の65億73百万円、営業利益が48.0%増の4億06百万円、経常利益が47.2%増の3億73百万円、純利益が46.3%増の2億39百万円だった。消費増税前駆け込み需要も寄与して大幅増収となり、生産性向上による原価率改善も寄与して大幅増益だった。
ソリューション事業は19.4%増収で22.5%増益だった。物流業の基幹システム更新案件、消費税率改正に伴う機器・ライセンス販売、各種クラウドサービス利用支援分野が好調だった。アウトソーシング事業は10.2%増収で3.3%増益だった。AI関連サービスを含めたデータセンター業務が堅調だった。プロダクト事業は22.6%増収で40.0%増益だった。建て役者(住宅業向け工事情報管理システム)およびMOS(小売業向けモバイル受発注システム)が拡大し、ライセンス・保守の積み上げも寄与した。
通期も各事業が順調に推移して増収増益予想である。事業拡大に伴う事務所移転などで固定費が増加するため小幅増益見込みとしているが、収益拡大を期待したい。
■株価は戻り試す
株価(19年8月1日付で東証マザーズから東証1部に市場変更、1株当たり数値は20年6月1日付株式2分割前)は、地合い悪化の影響を受けて急落する場面があったが、売り一巡して急反発している。戻りを試す展開を期待したい。4月6日の終値は2346円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS69円80銭で算出)は約34倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS392円75銭で算出)は約6.0倍、時価総額は約118億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)