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日本エンタープライズは反発の動き
- 2020/4/13 03:59
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
日本エンタープライズ<4829>(東1)は事業ポートフォリオを再構築して、コンテンツサービス、ビジネスサポートサービス、ソリューションを強化している。20年5月期増収増益予想である。第3四半期累計は大幅増益と順調だった。通期も収益改善を期待したい。株価は反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。
■事業ポートフォリオを再構築
クリエーション事業(エンターテインメントやライフスタイルのモバイルコンテンツを通信キャリアの定額制サービスで配信するコンテンツサービス、交通情報サービスなどを提供するビジネスサポートサービス、太陽光発電など)、およびソリューション事業(システム受託開発・運用サービス、法人向け中古端末買取・販売サービスなど)を展開している。
事業ポートフォリオの再構築で、18年2月店頭アフィリエイトサービス事業を譲渡、18年3月中国で携帯電話販売事業を展開する連結子会社の出資金持分を売却した。
ビジネスサポートサービスでは、交通情報サービスのライセンス提供や法人向けクラウドサービスの開発、EC関連の受託開発、IP電話アプリ「AplosOne」やチャットアプリ「Fivetalk」など独自ブランド・パッケージサービスの強化、RPAツール「Kitting-One」や鮮魚EC「いなせり」の拡大を推進している。
■20年5月期増収増益予想で3Q累計順調
20年5月期連結業績予想は売上高が19年5月期比12.8%増の38億50百万円、営業利益が13.5%増の2億75百万円、経常利益が2.5%増の3億円、純利益が63.6%増の1億60百万円としている。配当は19年5月期と同額の2円(期末一括)である。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比8.9%増の26億19百万円、営業利益が2.5倍の1億92百万円、経常利益が82.4%増の2億33百万円、純利益が5.2倍の1億53百万円だった。利益面では貸倒引当金戻し入れや人件費減少によも寄与した。
クリエーション事業は14.9%増収だった。コンテンツサービスは0.4%減収だが、キッティングRPAツール導入でビジネスサポートサービスが59.2%増収と大幅伸長した。ソリューション事業は1.3%増収だった。システム開発・運用サービスが順調だった。
通期ベースでは、コンテンツサービスの通信キャリア以外のプラットフォームへの展開、ビジネスサポートサービスおよびシステム開発・運用サービスの受託開発の強化、新規の端末周辺事業の拡大などを推進し、増収増益予想としている。第3四半期累計の進捗率は売上高68.0%、営業利益69.8%だった。事業ポートフォリオ再構築で通期も収益改善を期待したい。
■株価は反発の動き
株価は反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。4月10日の終値は213円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS3円99銭で算出)は約53倍、今期予想配当利回り(会社予想2円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS122円48銭で算出)は約1.7倍、時価総額は約85億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)