【編集長の視点】CRGHDは1Q大幅増益業績を見直し超割安株買いが拡大し続急伸

CRGホールディングス<7041>(東マ)は、前日15日に37円高の509円と続急伸して引け、3月23日安値と4月6日の上場来安値360円で構成したダブルボトムからの底上げに弾みをつけた。今年2月14日に発表した2020年9月期第1四半期(2019年10月~2020年12月期、1Q)の大幅増益業績を見直し超割安株買いが増勢となった。また同社のコールセンター向けの人材派遣事業に、新型コロナウイルス感染症の感染者拡大に伴い関連需要が増加するとの期待も、買い手掛かり材料として底流している。

■請求単価交渉の効果で1Q経常利益は2.2倍の大幅増益

 今期1Q業績は、売り上げ57億4700万円(前年同期比2.4%増)、営業利益1億3400万円(同87.9%増)、経常利益1億3500万円(同2.26倍)、純利益8100万円(同2.58倍)と大きく伸びた。少子高齢化による構造的な人手不足が深刻化する事業環境下、主力の人材派遣紹介事業で顧客企業向けにトータルサポートのソリューションを継続提供し、同社自身も人員体制の見直しや業務効率化を推進し、クライアントとの請求単価交渉の成果が上げたことなどが寄与した。

 今2020年9月期第2四半期・通期業績は、期初予想に変更はなく、このうち通期業績は、売り上げ239億9200万円(前期比8.1%増)、営業利益6億1500万円(同35.2%増)、経常利益6億1200万円(同41.0%増)、純利益4億2300万円(同60.1%増)とV字回復と予想、純利益は、2018年9月期の過去最高(3億3600万円)を2期ぶりに更新する。昨年11月からスタートさせた新規事業の地方で障害者の雇用を創出するサテライトオフィス事業なども上乗せとなる。

■ダブル底のネックラインを上抜きPER6倍台の修正が加速

 株価は、今期業績のV字回復予想でストップ高し、今年1月に年初来高値1158円まで買い進まれ、新型ウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)による世界同時株安で800円安値へ調整し、コールセンター向け人材派遣事業へ新型コロナ関連需要が拡大しているとして988円へストップ高して1003円高値へリバウンドした。同高値後は再び361円安値に調整し売られ過ぎとして509円高値へ買い直され、戻り売りに押されて上場来安値360円へ再々調整、売られ過ぎ修正買いの再燃でネックラインの509円を上抜き15日前場には520円へ買い進まれダブルボトムを形成し下値岩盤を示唆した。PERは、なお6倍台と売られ過ぎ水準にあり、まず年初来高値から上場来安値への調整幅の3分の1戻しの626円奪回に動こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る