【特集】ネット通販のアマゾン関連株のリアル株、物流関連株、物流資機材株にアプローチ

株式市場株式市場 東京証券取引所 株価

■まだまだ続く「日米同時巣ごもり消費」

 新型コロナウイルス感染症の収束は、トランプ大統領のシナリオ通りに進んだとしても長期戦となることは間違いなく、そうなれば「日米同時巣ごもり消費」が依然として継続するはずだ。日米両市場で前週末に売られた関連株には再度の人気化が期待できることになる。そこで今週の当特集では、このネット通販のアマゾン関連株のリアル株、物流関連株、物流資機材株にアプローチすることとしたい。

■まず年初来安値から5割高のヤマトHDを中心に宅配株

 アマゾン関連のリアル株の最右翼は、宅配関連株である。ヤマトホールディングス<9064>(東1)は、目下集計中で4月28日に発表予定の2020年3月期業績は、期中に3回も下方修正されたが、今年3月に突っ込んだ昨年来安値から4月15日高値1990円まで5割高した。2017年4月に「働き方改革」で宅急便総量をコントロール、アマゾン向けの配送を縮小したが、足元ではこの修復が進んでいるとも一部観測されている。

 ヤマトHDと対象的なのが、丸和運輸機関<9090>(東1)である。ヤマトHDと入れ替わりにアマゾン向けの宅配便事業に参入し、業績は好調に推移し昨年9月には株式分割を実施し、自己株式取得を進め、総額400億円を投資する新規食品物流センターの建設も発表した。同様の新規参入組のSBSホールディングス<2384>(東1)ロジネット ジャパン<9027>(札)遠州トラック<9057>(JQS)ファイズホールディングス<9325>(東1)などとともに、5月に入って発表される3月期決算の動向が要注目となる。

■4Qの受注回復を手掛かりのダイフクなど資機材株の決算発表もマーク

 物流資機材株でヤマトHDと相似形なのが、立体自動倉庫のダイフク<6383>(東1)である。5月12日に発表予定の2020年3月期業績は、半導体・液晶業界の設備投資減少で期中にやはり3回も下方修正された。株価は、今年3月安値から足元では年初来高値目前の7260円まで同様に5割高している。2020年3月期第4四半期(4Q)の受注回復をハヤしており、5月12日の決算発表が今後のポイントとなりそうだ。

 物流センター向けのラックのイトーキ<7972>(東1)オカムラ<7994>(東1)、ピッキング装置の西部電機<6144>(東2)、仕分け装置の三機工業<1961>(東1)椿本チェーン<6371>(東1)、段ボールのレンゴー<3941>(東1)、宅配ボックスのアルファ<3434>(東1)LIXILグループ<5938>(東1)FUJI<6134>(東1)、パレットの日本パレットプール<4690>(JQS)ユーピーアール<7065>(東2)なども関連資機材株としてマークしておきたい。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】株高って危くない?米国株高をそのまま日本株高に連動するのは疑問

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る