インテージHDの15年3月期は増収増益の最高益更新で着地

■3事業共に増益を確保

インテージHD<4326>(東1)の15年3月期連結業績は、増収増益の最高益更新で着地した。

同社の事業は、市場調査・コンサルティング事業、システムソリューション事業、医薬品開発支援事業を展開している。

主力である市場調査・コンサルティング事業では、インテージのSCI(全国個人消費者パネル調査)、i-SSP(インテージシングルソースパネル)、医療情報総合研究所の処方情報分析サービスといったパネル調査の売上が前期を上回ったことや、ヘルスケアリサーチを専門とするアンテリオにおいてインターネット調査が好調に推移したことなどにより、増収増益となった。

この結果、売上高343億46百万円(前年同期比12.3%増)、営業利益30億70百万円(同1.6%増)であった。

システムソリューション事業は、インテージおよびインテージテクノスフィアにおいて好採算案件の受注が好調に推移したものの、前期に獲得した大型案件の反動もあり減収増益であった。業績は、売上高55億57百万円(同1.8%減)、営業利益4億99百万円(同1.9%増)。

医薬品開発支援事業に関しては、アスクレップにおいて臨床開発事業及びこれに付随する事業を譲渡したことにより売上高は前期より減少した。しかしながら、顧客ニーズに対応したEDC(電子的臨床検査情報収集)システムの受注が好調に推移したことにより、利益が改善し減収増益となった。
この結果、売上高40億22百万円(同35.9%減)、営業利益1百万円(前年同期△5百万円)と大幅減収ながら黒字転換。

よって、15年3月期連結業績は、売上高439億25百万円(同3.3%増)、営業利益35億71百万円(同1.9%増)、経常利益34億46百万円(同1.9%増)、純利益24億63百万円(同50.0%増)であった。

16年3月期の事業環境については、政府および日銀の経済対策による景気下支えや、企業収益の回復に伴う雇用状況および賃金水準の改善を前提とした個人消費の増加など、引き続き緩やかに景気が回復するとみている。その様な状況の中で、同社としては、中期経営計画の2年目となる今期においても成長性・収益性・生産性の更なる追求により、“リノベーション&イノベーションの更なる加速”の歩を緩めることなく、戦略的投資を確実に実行する方針。

今期16年3月期連結業績予想は、売上高460億円(前期比4.7%増)、営業利益38億円(同6.4%増)、経常利益37億70百万円(同9.4%増)、純利益24億円(同2.6%減)を見込む。

配当に関しては、32円50銭と2円50銭の増配予定。

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