【配当特集】イワキは最高益更新の見込みで4期連続の増配を予定

配当特集

【利益還元に積極的な「魅力ある企業」(配当)】

■株主優待も魅力、同社グループの化粧品詰め合わせセットなど

 イワキ<8095>(東1)は、医薬品や医薬品原料、化粧品、機能性表示食品、ファインケミカル製品を中心に製造も行う医薬品商社で、業績は好調。
今期・2020年11月期の連結純利益の予想は17億円(前期比10.9%の増加)を想定し、2011年以来9期ぶりに最高を更新することになる。

 今11月期の配当は、4期連続で増配を予定し、5月末(第2四半期末)の配当は前年同期比1円増配の1株当たり7円の見込みとし、11月期末配当は前年同期と同額の同7円の見込みとしている(第1四半期の業績を発表した4月10日現在)。

 また、株主優待も実施しており、所有株数と保有期間に応じて、毎年11月末時点で1単元(100株)以上を継続して1年以上保有する株主を対象に、同社グループの化粧品詰め合わせセットなどを贈呈している。

■「ナンバーワン製品」や事業をさらに集中的かつ積極的に育成

 同社は2014年に創業100周年を迎え、いま、次の100年、次の世紀に向けた成長の土台作りとして、中長期ビジョン「Vision『i-111』」(16年11月期から25年11月期までの10ヵ年計画)を推進中だ。

 各事業、製品の中には、特定の市場において非常に強い競争力・ブランド力を持つ、いわゆる「ナンバーワン製品」や事業が複数あり、たとえば、医療用医薬品の副腎皮質ホルモン剤、皮膚の炎症や感染症に対応する医療用医薬品「デルモゾールG軟膏」、一般用医薬品の「ビタミンC末」、などは、同社の看板製品といえる。また、このたびの新型コロナウイルス流行では、「トリゾンラブ消毒液」などが株式市場で注目されて株価が上がった。

 さらに、医薬品原料では抗アレルギー剤や解熱鎮痛剤などがあり、このような強い製品・強い事業に着眼し、経営資源の集中的かつ積極的な投資を行って行く計画だ。

■「品揃え」にとどまらず「策揃え(さくぞろえ)」で様々なニーズに応える

 事業や商売では、よく「品揃え」が大切といわれるが、同社の岩城慶太郎社長は、取引先の課題解決に向けてあらゆる情報・機能を提供する「策揃え(さくぞろえ)」のビジネスモデルに転換することで、さまざまなニーズにワンストップで応える体制を構築するとしている。

 今期・20年11月期は、中長期ビジョンの5年目になる。連結業績見通しは、売上げ高を640億円(前期比3.8%の増加)、営業利益を22億円(同3.7%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益を17億円(同10.9%の増加)とし、予想1株利益は51円95銭とする。

 現在、新型コロナウイルス流行の影響がいつ収束に向かうのか、全く不透明ではあるが、この業績予想が実現すれば、売上高、各利益ともそろって過去最高を更新することになる。この「パーフェクト」な最高更新は1997年11月期以来、23年ぶりになる。(HC)

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