ティムコは戻り高値圏

 ティムコ<7501>(JQ)はフィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。当面は新型コロナウイルス感染症と緊急事態宣言による経済収縮や営業時間短縮の影響が懸念材料として意識されるが、中期的に収益改善を期待したい。株価は急反発して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・販売

 フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。19年11月期の事業別売上高構成比はフィッシング事業が28%、アウトドア事業が71%、その他(不動産賃貸収入など)が1%だった。

 基本戦略として規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、オリジナルアウトドア衣料ブランドである「Foxfire」の商品力強化や、直営店舗「Foxfire Store」の収益力向上に取り組んでいる。

 19年4月にはスノーピーク<7816>と資本業務提携し、スノーピークが第1位株主となった。商品開発・販売などを共同展開する。

■20年11月期増収・営業黒字予想

 20年11月期の業績(非連結)予想は、売上高が19年11月期比10.1%増の32億21百万円、営業利益が42百万円の黒字(19年11月期は4百万円の赤字)、経常利益が48百万円の黒字(同1百万円の黒字)、純利益が30百万円の黒字(同13百万円の赤字)としている。配当予想は19年11月期と同額の12円(期末一括)である。

 第1四半期は売上高が前年同期比9.1%減の6億22百万円、営業利益が51百万円の赤字(前年同期は5百万円の赤字)、経常利益が49百万円の赤字(同3百万円の赤字)、純利益が55百万円の赤字(同14百万円の赤字)だった。暖冬や新型コロナウイルス感染症拡大などの影響で、フィッシング事業が1.2%減収、アウトドア事業が11.6%減収と低調だった。

 通期は、フィッシング事業ではブランド力強化とネット活用による収益性向上、アウトドア事業ではアウトドア衣料ブランド「Foxfire」の商品力強化、直営店舗「Foxfire Store」の収益性向上に努めるとしている。当面は新型コロナウイルス感染症と緊急事態宣言による経済収縮や営業時間短縮の影響が懸念材料として意識されるが、中期的に収益改善を期待したい。

■株主優待制度は11月末の株主対象

 株主優待制度は毎年11月30日現在の株主を対象として、保有株式数に応じてFoxfire Store20%OFFお買物優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は戻り高値圏

 株価は急反発して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。5月7日の終値は611円、今期予想PER(会社予想EPS12円11銭で算出)は約50倍、今期予想配当利回り(会社予想12円で算出)は約2.0%、前期実績PBR(前期実績BPS1928円86銭で算出)は約0.3倍、時価総額は約20億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る