星光PMCの第1四半期は主力の製紙用薬品事業がコロナウイルスの影響を受け減収減益

■樹脂事業、化成事業は共に大幅増益

 星光PMC<4963>(東1)の第1四半期は、主力の製紙用薬品事業がコロナウイルスの影響を受けたことで、減収減益となった。しかし、樹脂事業、化成事業は共に大幅増益となった。

 20年12月期第1四半期連結業績は、売上高66億13百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益5億93百万円(同4.8%減)、経常利益5億93百万円(同10.6%減)、純利益3億90百万円(同21.9%減)となった。

 主力の製紙薬品事業は、国内市場・中国市場へ差別化商品の売上増加に努めたが、中国における新型コロナウイルス感染症に伴う経済の停滞の影響も加わり、売上高は37億01百万円 (同9.2%減)、セグメント利益は2億95百万円(同31.8%減)と減収大幅減益となった。

 樹脂事業は、粘着剤の売上高が増加し、印刷インキ用樹脂の売上高が前年同期並みとなったが、記録材料用樹脂などの売上高が減少したことで、売上高は16億36百万円(同3.0%減)となった。ところが、利益面では、売上原価の低減を図ったことなどにより、セグメント利益は1億79百万円(同31.9%増)と大幅増益であった。

 化成品事業の売上高は、主力製品の輸出売上の増加などにより12億75百万円(同33.3%増)セグメント利益は2億16百万円(同48.9%増)と大幅増収増益。

 以上のように、第1四半期は、コロナウイルス感染拡大の影響を受け、主力の製紙用薬品事業が減収減益となったが、樹脂事業、化成品事業はとも大幅増益となっている。

 通期業績予想に関しては、新型コロナウイルス感染症の拡大による製紙・印刷インキ等の需要業界の今後の動向などが、業績に影響を及ぼす可能性があるが、現時点において連結業績に対する影響額を合理的に算定することが困難であるため、通期の連結業績予想は当初通りとしている。

 ちなみに、20年12月期通期連結業績予想は、売上高286億50百万円(前期比2.4%増)、営業利益27億円(同3.2%減)、経常利益27億60百万円(同2.8%減)、純利益18億60百万円(同5.2%減)を見込んでいる。

 中国の企業活動の再開は世界に先駆けて、既に始まっていることから、同社の中国での売上も今後は回復するものと期待される。

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