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ソフトクリエイトホールディングスは上値試す
- 2020/5/19 05:13
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。21年3月期はWindows10へのリプレース需要の反動減で減収減益予想としているが、やや保守的だろう。収益拡大を期待したい。株価は上場来高値を更新する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、システムインテグレーション事業(自社グループ開発ソフト販売、基幹系システム受託開発)、および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月Y2Sを持分法適用関連会社化、18年4月エートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績はシェア1位である。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始している。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
20年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業29%、経常利益構成比(調整前)はECソリューション事業48%、システムインテグレーション事業49%、物品販売事業3%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■21年3月期減収減益予想だが保守的
20年3月期連結業績は、売上高が19年3月期比23.0%増の238億11百万円、営業利益が26.1%増の23億79百万円、経常利益が21.5%増の24億42百万円、純利益が22.8%増の14億30百万円だった。配当は19年3月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)とした。
Windows10へのリプレース需要なども寄与して計画超の大幅増収増益だった。ECソリューション事業は22.9%増収、システムインテグレーション事業は16.2%増収、物品販売事業は30.1%増収と、いずれも大幅伸長した。
21年3月期連結業績予想は、売上高が20年3月期比5.1%減の225億90百万円、営業利益が4.6%減の22億70百万円、経常利益が5.4%減の23億10百万円、純利益が4.9%減の13億60百万円としている。配当予想は20年3月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。
Windows10へのリプレース需要の反動減で減収減益予想としているが、やや保守的だろう。収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は上値試す
株価は上場来高値を更新する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。5月18日の終値は1875円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS105円26銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想20円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS737円66銭で算出)は約2.5倍、時価総額は約258億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)