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【アナリスト水田雅展の銘柄診断】ティムコは収益改善基調を評価して続伸、低PBRにも注目
- 2015/5/14 06:45
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ティムコ<7501>(JQS)はフィッシング用品やアウトドア用品の企画・販売事業を展開している。株価は4月の年初来高値588円から利益確定売りで一旦反落したが、収益改善基調を評価して続伸展開だろう。0.2倍近辺の低PBRも注目点だ。14年1月と9月と600円は射程圏であり、13年11月の629円も視野に入る。
フィッシング用品やアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開し、アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の商品力強化や、直営店舗「フォックスファイヤーストア」の収益力向上に取り組んでいる。20年東京夏季五輪開催に向けて、登山・アウトドア・スポーツ関連の需要盛り上がりも追い風だろう。
今期(15年11月期)の非連結業績予想は前回予想(1月16日公表)を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の30億円、営業利益が同2.8倍の70百万円、経常利益が同2.0倍の73百万円、純利益が同4.9倍の40百万円、配当予想が前期と同額の年間12円(期末一括)としている。
第1四半期(12月~1月)は、売上高が前年同期比5.9%減の6億31百万円、営業利益が31百万円の赤字(前年同期は34百万円の赤字)、経常利益が30百万円の赤字(同30百万円の赤字)、純利益が24百万円の赤字(同23百万円の赤字)だった。
消費増税前駆け込み需要の反動影響や天候不順の影響などでフィッシング事業、アウトドア事業とも減収となり、輸入商品の原価上昇や在庫品の値下げ販売もマイナス要因だったが、経費削減効果などで営業赤字幅が縮小した。
通期ベースでは、アウトドア事業で消費増税前駆け込み需要の反動影響が一巡して、衣料・アクセサリーが堅調に推移する見込みだ。またフィッシング事業では天候不順の影響が一巡する。店舗オペレーション効率化や販管費圧縮などの効果も寄与して増収増益見通しだ。
規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の商品力強化などで、着実な収益向上に努める方針としている。ルアー関連の一部製品の価格改定(値上げ)も寄与して収益改善基調が期待される。
株価の動きを見ると、14年12月の直近安値545円から反発し、やや小動きだが水準を切り上げて戻り歩調の展開だ。4月28日と30日には588円まで上伸した。その後は利益確定売りで一旦反落したが大きく下押す動きは見られない。収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
5月13日の終値583円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS14円19銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は2.1%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS2350円51銭で算出)は0.2倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。収益改善基調を評価して続伸展開だろう。0.2倍近辺の低PBRも注目点だ。14年1月と9月と600円は射程圏であり、さらに13年11月の629円も視野に入る。