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トレジャー・ファクトリーは戻り試す
- 2020/6/11 06:34
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開している。21年2月期予想は未定としている。5月の全店・既存店売上は短縮営業や外出自粛などの影響で前年比マイナスだったが、4月に比べてマイナス幅が縮小した。当面は新型コロナウイルスの影響を受けるが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は着実に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。
■リユースショップを展開
総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルを主力とするリユースショップを、首都圏直営店中心に展開している。収益面では第2四半期(6~8月)の構成比が小さい季節特性がある。
20年3月末時点の店舗数は、グループ合計192店舗(タイの3店舗を含むトレジャー・ファクトリー65店舗、トレファクスタイル53店舗、トレファクスポーツ5店舗、ユーズレット7店舗、ブランドコレクト3店舗、トレファクマーケット1店舗、カインドオル41店舗、ゴルフキッズ17店舗)である。
■リユース事業の成長と周辺・新規事業への投資を推進
中期成長戦略として、リユース事業の成長(大都市圏中心に複数業態を組み合わせて年間10~20店舗の新規出店、採用・教育・在庫・物件開発など多店舗展開力の強化、リアル店舗とオンラインサービスの会員共通化をベースとしたリアル店舗・EC販売・宅配買取などの相互利用)、海外市場での成長(タイ3店舗の収益化、他国への展開)、リユース周辺事業・新規事業への投資(引越事業のトレファク引越、BtoBオークション事業のトレファク、ECドレスレンタル事業のCariru、不動産仲介事業のトレファク不動産)を推進している。
19年1月にはシステム開発のデジタルクエストを子会社化した。20年2月にはAIアプリのXZ(クローゼット)運営のSTANDING OVATIONと資本業務提携し、手持ちの服を簡単にリユースする仕組みを共同開発した。
■21年2月期業績・配当予想は未定
21年2月期の連結業績予想および配当予想は未定としている。
月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、20年5月は全店88.8%、既存店86.1%だった。短縮営業や外出自粛などの影響を受けたが、4月(全店66.7%、既存店64.6%)に比べてマイナス幅が縮小した。
当面は新型コロナウイルスの影響を受けるが、中期的に収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は2月末の株主対象
株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施(詳細は会社HP参照)している。
■株価は戻り試す
株価は着実に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。6月10日の終値は780円、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS407円13銭で算出)は約1.9倍、時価総額は約90億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)