アスカネットが空前の大型投資、空中結像技術の本格展開に向け6月下旬稼働で「技術開発センター」を設立

新製品&新技術NOW

■生産能力などでチャンスを逃すこともあった現状を打開へ

 アスカネット<2438>(東マ)は、2020年6月下旬の稼働を目指し、空中結像技術の実用化を進めるエアリアルイメージング事業部に「技術開発センター」(神奈川県相模原市)を設立する。空中結像を可能にするプレート「ASKA3Dプレート」の中で、主にガラス製のプレートに関する量産技術の内製化と生産体制の確立を目指す。

■すでにデジタルサイネージや非接触タッチパネル実用化にメド

 「ASKA3Dプレート」にはガラス製と樹脂製があり、すでに斬新なデジタルサイネージ・電子看板や非接触タッチパネルなどの実用化にメドがついている。

 ガラス製については、結像品質が高く、大型化も可能なことから、サイネージ用途に高単価での需要が見込めているが、現状は生産能力が弱く、生産コストも想定より高いため、ビジネスチャンスを逃すこともあったという。 

 また、量産技術が内製できていないことや、生産設備を保有していないことから、品質の向上や製法の改善等にスピード感をもって対応することが難しい状況だった。

■主にガラス製の量産技術内製化と初期量産体制の確立めざす

 こうした現状を打開する目的で、「技術開発センター」では、主にガラス製をターゲットに、より高品質で効率的な量産技術の内製化と初期量産体制の確立を目的として、生産工程それぞれに技術を要する専門人員を採用し、生産設備を整えた技術開発センターを設立することとした。開発・試作段階を経て、製品の品質を上げ、品質の安定を実現したのち、初期量産段階へと進める計画とした。

 これにかかる今期・2021年4月期の設備投資としては、電気設備等工事関連に約4000万円、生産設備関連に約7000万円を計画している。この期は開発・試作段階と位置付け、人件費、試作費、上記設備投資の減価償却費を含め、今期の運営費用は約1.4億円を計上する計画としている。

 このため、今期・21年4月期の業績予想は、新型コロナウイルス流行の影響により売上高を前期比3.2%減の63.68億円と見積もり、営業利益は同38.5%減の4.36億円、純利益は同35.2%減の3.25億円、予想1株利益は19円36銭の見込みとした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■内蔵インヒールで自然な足長効果、フォーマルからビジネスまで対応  青山商事<8219>(東証プラ…
  2. ■デュアル周波数対応で通信の安定性を確保  世界的なDX進展を背景に京セラ<6971>(東証プライ…
  3. ■リアルタイム文字起こしと自動要約で議事録作成を効率化  シャープ<6753>(東証プライム)は2…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■低PER・高配当利回り、不動産・銀行株が市場を牽引  3月の東京都区部消費者物価指数が前年比2.…
  2. ■新年度相場のサブテーマは「物価」?!  米国のトランプ大統領は、「壊し屋」と奉る以外にない。その…
  3. ■新年度相場の初動として注目される値上げ関連銘柄  4月予定の値上げは、原材料価格上昇や物流費増加…
  4. どう見るこの相場
    ■トランプ関税懸念も『総論弱気、各論強気』の市場展開  「トランプ・ディール(取引)」と「トランプ…
  5. ■名変更会社の局地戦相場の待ち伏せ買いも一考余地  今年4月1日以降、来年4月1日まで社名変更を予…
  6. ■あの銘柄が生まれ変わる!市場を揺るがす社名変更、次なる主役は?  「トランプ・トレード」が、「ト…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る