日本マニュファクチャリングの今期業績予想は、売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高を見込む

■今期も最高益更新基調であることから株価は、年初来高値奪回が予想される

 日本マニュファクチャリングサービス<2162>(JQS)の今期業績予想は、売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高を見込み、前期のV字回復に続き、今期も最高益更新基調と好業績予想。

 今期16年3月期連結業績予想は、売上高673億80百万円(前期比36.8%増)、営業利益11億円(同122.8%増)、経常利益9億30百万円(同26.8%増)、純利益5億25百万円(同8.2%減)を見込んでいる。最終利益が減益予想であるのは、前期に負ののれん発生益3億95百万円が特別利益として計上された影響。

 今期業績予想を達成するための取組としては、引き続き「neo EMS」の事業戦略コンセプトの下でグループの強みを徹底的に追求していく方針。

 例えば、国内HS事業の製造派遣・製造請負事業では、規模の拡大よりも事業の質を追求し、グループが有する各種ソリューションを総合的に提供する。また、アライアンス戦略も進め、縮退傾向にある国内マーケットにおいて合従連衡を図る。
 海外HS事業においては、日本のメーカー各社が生産拠点の移行を進める地域においても同質のサービスを提供できるよう体制を構築する。中国では外資企業として初めて中国国内での労務派遣の許認可取得に至った中基衆合を核として、日本メーカーをターゲットとして無錫、深圳、上海といった日系メーカー進出地にて一層の事業拡充を目指す。一方、アセアン諸国では、ベトナム国初の製造請負の許認可を有するnmsベトナム、新たに進出したタイを中心に製造派遣・製造請負事業を積極的に拡大する。

 国内EMS事業は、メーカー各社が事業継続に窮する分野についての事業移管を受け、新規技術分野の拡充と新規顧客の拡大を図る。単なるEMS事業体からの脱却を図るため競争力のあるテクノロジー分野の確立も視野に入れ、テクノロジーを有するEMS事業としてメーカー各社に対して高付加価値で且つ広範なアウトソーシング提案を行う。
 海外EMS事業は中国では、「neo EMS」の事業戦略コンセプトに基づきTKRグループの東莞EMS工場、志摩グループの深圳工場のある華南地区内で中基衆合の進める労務派遣(製造派遣、技術者派遣)とのビジネス融合をはかり、「neo EMS」としてのビジネスモデルの一層の拡充を図る。アセアン諸国は、取引先の拠点戦略もふまえながら、新たな地域での展開を進める。

 PS事業は日立MEとパナソニックから譲り受けた電源に関する技術力の融合を図り、今後成長が見込まれるLED電源、空気清浄機等の分野を強化し、パナソニックの持つ世界トップクラスの高圧電源及び高圧トランスにかかる技術の競争力を一層高め、複写機等の分野において日系メーカー以外の新規顧客開拓を目指す。

 同社の15日の株価は3円安の685円と3日連続で下げているが、13日には年初来高値829円を付けているように高値圏で推移している。

 同社の株価指標は、予想PER12.8倍、PBR(実績)1.27倍、配当利回り0.73%と出遅れ感が強い。前期のV字回復に続き、今期も最高益更新基調であることから年初来高値奪回が予想される。

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