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ケンコーマヨネーズは調整一巡
- 2020/7/9 07:29
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ケンコーマヨネーズ<2915>(東1)はマヨネーズ・ドレッシング分野から、タマゴ加工品やサラダ・総菜分野への事業領域拡大戦略を推進している。21年3月期予想は新型コロナウイルスの影響を考慮して未定としている。当面は外食産業向けへの影響が意識されるが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は反発力が鈍く安値圏だが、調整一巡して出直りを期待したい。なお8月11日に第1四半期決算発表を予定している。
■マヨネーズ・ドレッシング類、ロングライフサラダの大手
サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の調味料・加工食品事業、フレッシュ総菜(日配サラダ、総菜)の総菜関連事業等、その他(ショップ事業など)を展開している。
マヨネーズ・ドレッシング分野から、タマゴ加工品やサラダ・総菜分野への事業領域拡大戦略を推進している。ロングライフサラダは国内1位、マヨネーズ・ドレッシング類は国内2位の市場シェアである。ショップ事業の「Salad Cafe」は百貨店などに出店し、主に女性をターゲットにした顧客拡大戦略を推進している。
20年3月期の商材別売上高構成比はサラダ類47%、タマゴ類27%、マヨネーズ・ドレッシング類24%、その他2%、分野別売上高構成比は外食28%、CVS27%、量販店25%、パン13%、給食4%、その他4%だった。
収益面では、鶏卵や野菜などの原材料価格が変動要因となりやすく、プロダクトミックス、工場操業度、原燃料コストなどの影響を受ける。利益還元については連結ベースでの配当性向20%を意識し、配当の継続性に配慮しつつ、今後の成長と発展にあわせて安定配当水準を高めていくことを基本方針としている。
■事業領域拡大と生産能力増強を推進
サラダNO.1企業として、中期成長に向けて市場ニーズに応える商品開発、新カテゴリーへの取り組み、事業領域の拡大などの戦略を推進している。
また生産能力増強も推進し、18年4月ダイエットクック白老が新工場(サラダ・総菜類)を稼働、18年6月関東ダイエットクックが神奈川工場(サラダ・総菜類)を稼働、19年2月静岡富士山工場(タマゴ加工品)を増設稼働、19年4月西日本工場(サラダ・総菜類)を増設稼働した。
■21年3月期予想は新型コロナウイルス影響で未定
21年3月期の連結業績および配当予想は新型コロナウイルスの影響を考慮して未定としている。当面は外食産業向けへの影響が意識されるが、中期的に収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は毎年3月末の株主対象
株主優待制度は毎年3月末日現在の株主を対象として、保有株式数に応じて当社商品を贈呈(詳細は会社HP参照)している。
■株価は調整一巡
株価は反発力が鈍く安値圏だが、調整一巡して出直りを期待したい。7月8日の終値は1867円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2069円93銭で算出)は約0.9倍、時価総額は約308億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)