アールシーコアは下値切り上げ、地方移住でログハウス需要期待

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 アールシーコア<7837>(JQ)はログハウス「BESS」を販売している。21年3月期予想は新型コロナウイルスの影響を考慮して未定としている。当面は経済収縮の影響が意識されるが、中期的に収益拡大を期待したい。新型コロナウイルスを避けるための地方移住に伴い、ログハウス住宅・別荘の需要が高まる可能性もありそうだ。株価はやや小動きだが、徐々に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。なお7月31日に第1四半期決算発表を予定している。

■ログハウスのオリジナルブランド「BESS」を販売

 自然材をふんだんに使った個性的な木の家であるログハウスのオリジナルブランド「BESS」の販売を、国内直販部門、連結子会社BESSパートナーズ(BP)社、および国内販社で展開している。20年3月期のセグメント別(調整前)売上構成比は直販部門が26%、販社部門が50%、BP社が24%、営業利益構成比は直販部門が26%、販社部門が83%、BP社が▲9%である。FCを中心とした事業展開で高資本効率を実現している。

 20年3月期末の展示場は41拠点である。18年4月からは単独展示場の呼称を「LOGWAY」に変更し、東京都昭島市に直営の「LOGWAY BESS多摩」をオープンした。東京・代官山「BESS スクエア」および神奈川・藤沢市「BESS 藤沢」に続く3ヶ所目の直営拠点である。

 収益は直販部門とBP社の「BESS」売上、販社からのロイヤリティ収入および販社へのキット部材売上などである。四半期収益は物件引き渡し件数・時期などで変動しやすい特性がある。

 新中期経営計画ではスローガンに「曲がり真直ぐ、BESSの道」を掲げた。また重点施策としては、LOGWAY戦略のベストサイクル追求、新時代の暮らし方「梺(ふもと)ぐらし」の本格化、ブランドパートナー型FC制度の確立、長寿企業を目指す収益構造改革を推進する。

■21年3月期予想は新型コロナウイルス影響で未定

 21年3月期連結業績・配当予想は新型コロナウイルスの影響を考慮して未定としている。当面は経済収縮の影響が意識されるが、中期的に収益拡大を期待したい。新型コロナウイルスを避けるための地方移住で、ログハウス住宅・別荘の需要が高まる可能性もありそうだ。

■株主優待は3月末と9月末の株主対象

 利益配分については、DOE(純資産配当率)を重視した長期的視点での安定配当を行うことを基本とし、当面はDOEを7%程度まで高めることを目標としている。株主優待制度(毎年3月末および9月末時点の株主対象)については、優待内容を一部変更(BESS住宅新築工事割引の廃止を20年3月末基準日から適用。詳細は会社HP参照)した。

■株価は下値切り上げ

 株価はやや小動きだが、徐々に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。7月10日の終値は872円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS840円75銭で算出)は約1.0倍、時価総額は約39億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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