ゼリア新薬工業は21年3月期1Q減収減益だが通期増収増益予想

(決算速報)
 ゼリア新薬工業<4559>(東1)は8月4日の取引時間終了後に21年3月期第1四半期の連結業績を発表した。薬価改定や為替などの影響で減収減益だった。未定としていた通期予想は増収増益予想とした。通期ベースで収益拡大を期待したい。株価は通期増収増益予想で安心感を強める動きとなりそうだ。戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期1Q減収減益だが通期増収増益予想

 21年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比11.8%減の133億31百万円、営業利益が20.3%減の10億60百万円、経常利益が59.3%減の6億34百万円、純利益が15.0%減の9億74百万円だった。

 医療用医薬品事業は、主力の潰瘍性大腸炎治療剤アサコールが国内薬価改定の影響を受けた。また海外がスイスフラン高の影響を受けた。コンシューマーヘルスケア事業は、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響などで全体として苦戦した。

 未定としていた通期予想を開示し、売上高が20年3月期比0.9%増の610億円、営業利益が5.0%増の43億円、経常利益が0.5%増の39億円、純利益が12.8%増の33億円とした。

 第2四半期累計は新型コロナウイルスの影響で減収減益見込みだが、第2四半期以降の主力製品の伸長や新薬の上市によって期後半の挽回を見込んでいる。通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は上値を切り下げる形だったが、通期増収増益予想で安心感を強める動きとなりそうだ。戻りを試す展開を期待したい。8月4日の終値は1933円、今時価総額は約1027億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る