【注目銘柄】協和エクシオは1Q好決算に月次受注続伸がオンして割安修正へ急続伸

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 協和エクシオ<1951>(東1)は、前日18日に58円高の2781円と急続伸して引け、今年1月につけた年初来高値2863円を射程圏に捉えた。今年8月7日に発表した今2021年3月期第1四半期(2020年4月~6月期、1Q)決算と6月の月次受注がともに好調に推移したことを見直し、5G(第5世代通信システム)関連株人気を再燃させ割安修正買いが増勢となった。テクニカル的にも、5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現しており、25日移動平均線を固める三角保ち合いからの上放れ様相を強めている。

■在宅勤務増による光回線工事増や都市部の5G基地局工事受注が寄与

 同社の今期1Q業績は、売り上げ1061億4600万円(前年同期比15.7%増)、営業利益41億6200万円(同4.5%増)、経常利益50億6100万円(同31.2%増)、純利益30億7100万円(同31.0%増)で着地し、経常利益、純利益は大きく増益転換するとともに、市場コンセンサスを10億円~5億円上回った。在宅勤務の増加などによる光回線工事や都市部の5G基地局工事の受注も始まって受注高が1469億5100万円(同17.6%増)、完成工事高が1061億4600万円(同15.7%増)と好調に推移し、2018年10月の関西子会社3社の経営統合のシナジー効果も本格化し、のれんの特別損失も一巡したことなどが寄与した。

 また同時発表の6月の月次受注高は、552億円(前年同月382億円)、4月~6月累計では1285億円(前年同期1091億円)とともに前年同月、前年同期に対してプラスとなった。

 今2021年3月期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ5250億円(前期比0.1%増)、営業利益320億円(同2.9%増)、経常利益330億円(同7.6%増)、純利益30億7100万円(同31.0%増)と増益転換を見込んでいる。配当は、年間82円(前期実績80円)へ連続増配を予定している。

■ミニGC示現で25日線を上放れ年初来高値抜けから昨年4月高値目指す

 株価は、年初来高値2863円からコロナショック安で同安値1906円に突っ込み、期末の配当権利取りなどを交えて2696円までリバウンドしたが、前期業績の下方修正で2505円まで再び下ぶれた。同安値からは、今期の増益転換業績・連続増配予想を支えに出直り、外資系証券会社の強気投資判断と1Q好決算で2784円まで買い進まれてきた。この間、5日線が25日線を上抜くミニGCを示現し25日線固めの三角保ち合いからの上放れ様相を強めた。PERは14倍台となお割安であり、バリュー株買いの再燃から年初来高値抜けから昨年4月高値3135円を目指そう。

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