【アナリスト水田雅展の銘柄分析】OBARA GROUPは15年9月期業績は3回目の増額の可能性、自己株式取得も評価

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 OBARA GROUP<6877>(東1)は溶接機器や平面研磨装置を展開している。株価は4月高値から利益確定売りで一旦反落したが、自律調整が一巡して切り返しの動きを強めている。15年9月期3回目の増額の可能性や自己株式取得を評価して上値追いの展開だろう。

 自動車業界向け抵抗溶接機器や造船・建設業界向けアーク溶接機器を主力とする溶接機器関連事業、エレクトロニクス業界向け平面研磨装置や洗浄装置を主力とする平面研磨装置関連事業を展開している。

 5月7日に発表した今期(15年9月期)第2四半期累計(10月~3月)の連結業績(4月30日に増額修正)は、売上高が前年同期比14.1%増の277億55百万円、営業利益が同18.5%増の59億69百万円、経常利益が同15.4%増の62億27百万円、純利益が同3.3%増の36億95百万円だった。

 溶接機器関連事業、平面研磨装置関連事業ともアジア地域や米州で好調に推移し、ドル高・円安も寄与して大幅増収増益だった。地域別売上高は日本が同8.4%減の62億06百万円、アジアが同16.3%増の211億27百万円、米州が同37.0%増の25億28百万円、その他が同46.3%減の5億22百万円だった。

 事業セグメント別(内部取引・全社費用等調整前)に見ると、溶接機器関連事業は自動車メーカーの増産投資が高水準に推移して、売上高が同8.6%増の188億29百万円、営業利益が同2.6%増の41億04百万円だった。平面研磨装置関連事業は、エレクトロニクス関連素材の設備投資や生産活動が回復傾向を強めて、売上高が同27.6%増の89億33百万円、営業利益が同54.9%増の20億22百万円だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(10月~12月)122億58百万円、第2四半期(1月~3月)154億97百万円、営業利益は第1四半期24億46百万円、第2四半期35億23百万円だった。

 第2四半期累計が好調に推移し、通期連結業績予想も4月30日に2回目の増額修正を発表した。前回予想(2月12日に増額修正)に対して、売上高は28億円増額して前期比15.2%増の550億円、営業利益は20億円増額して同28.7%増の115億円、経常利益は20億円増額して同23.2%増の119億円、そして純利益は12億円増額して同16.4%増の72億円とした。

 配当予想については前回予想(11月10日公表)を据え置いて年間60円(第2四半期末30円、期末30円)としている。前期の年間70円との比較で見ると記念配当10円を落としたが普通配当ベースでは前期と同額である。

 修正後のセグメント別計画は、溶接機器関連事業の売上高が同9.6%増の374億円、営業利益が同10.0%増の81億50百万円、平面研磨装置関連事業の売上高が同29.0%増の176億円、営業利益が同96.3%増の38億50百万円としている。

 アジアや米州での受注が好調であり、為替のドル高・円安も寄与する。なお想定為替レートは1米ドル=118円で、1円の変動は経常利益段階で15~30百万円の変動要因としている。

 修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が50.5%、営業利益が51.9%、経常利益が52.3%、純利益が51.3%である。自動車関連の設備投資需要は国内外で高水準であり、エレクトロニクス業界の設備投資・生産活動も増加基調だ。為替のドル高・円安進行も追い風であり、通期3回目の増額の可能性があるだろう。

 15年3月に2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(転換価額9204円、新株予約権行使期間15年4月22日~20年3月25日)の発行、および自己株式取得を発表している。調達資金(手取約70億円)は設備投資に約20億円、自己株式取得に約50億円を充当する。

 自己株式取得については取得株式総数の上限100万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合5.18%)、取得価額総額の上限50億円、取得期間15年3月20日~15年9月30日としている。そして4月30日時点での累計取得株式総数は44万9600株、累計取得価額総額は31億1293万991円となった。

 株価の動きを見ると高値更新の展開だ。4月15日の7740円から利益確定売りで一旦反落したが、自律調整が一巡して切り返しの動きを強めている。5月20日は7590円まで上伸した。好業績を評価する流れに変化はないだろう。

 5月20日の終値7540円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS378円95銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1959円17銭で算出)は3.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を素早く回復した。また週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して切り返す動きだ。強基調を確認した形であり、15年9月期3回目の増額の可能性や自己株式取得を評価して上値追いの展開だろう。

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