ヴィッツは上値試す、20年8月期大幅営業増益予想

株式市場 銘柄

 ヴィッツ<4440>(東1)は、自動車・産業製品向け組込システム事業を主力として、地域密着型Town MaaSの構築を推進している。20年8月期大幅営業増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は急伸して上場来高値を更新した。その後は一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■組込システム事業が主力

 自動車・産業製品向け制御ソフトウェア受託開発などの組込システム事業を主力として、自動車関連シミュレーションなどのシステムズエンジニアリング事業、電子機器装置安全性分析支援などの機能安全開発事業、その他事業も展開している。

 成長戦略ではブロックチェーン技術を利用して、スマートモビリティと観光・エンタメサービスを融合させた地域密着型Town MaaS(Mobility as a Service)の構築を推進している。

■20年8月期大幅営業増益予想

 20年8月期連結業績予想(7月3日に売上高を下方修正、営業利益を据え置き、経常利益と純利益を上方修正)は、売上高が19年8月期比0.3%増の23億07百万円で、営業利益が31.3%増の3億30百万円、経常利益が2.7%増の3億12百万円、純利益が11.1%減の2億04百万円としている。

 新型コロナウイルスの影響で、開発案件の計画縮小・延期・中止が発生したため売上高は伸び悩むが、組込システムにおける不採算案件の解消、経費全般の見直し効果などが寄与するため大幅営業増益予想としている。なお第2四半期累計は前年同期比6.6%減収だが、11.5%営業増益、20.5%経常増益、21.6%最終増益だった。通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価(20年7月31日付で東証マザーズから東証1部に市場変更)は急伸して上場来高値を更新した。ブロックチェーン関連として人気化したようだ。その後は一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月4日の終値は3610円、時価総額は約146億円である。

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