【話題】ソフトバンクGが後場一段安、一時8%安まで下げ、日経平均を1銘柄で100円近く引き下げる

■米ハイテク株のコール保有とされNY株急落のため憶測膨らむ

ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)<9984>(東1)は9月7日の後場、一段とジリ安基調を強め、13時40分にかけては下落率が8%台に乗り5825円(509円安)まで下押す場面があった。14時にかけては5870円(464円安)前後で推移している。

 9月5日頃、米WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)などの報道として、同社が米ハイテク株のコール(買う権利)オプションを40億ドル(約4200億円)分購入している、などとと伝えられ、折悪しく米国株がダウ平均で3日に808ドル安、4日に159ドル安と急落したため、憶測を呼ぶ形になった。

 コールは、値動きの特性が一般的に現物株連動型で、売り買いの需給バランスによるが、現物株が上がればコールの値段も上がる。逆に、現物株が下がればコールの値段も下がる。さらに、一部の相対取引を除けば売買期限・行使期限があり、売買最終日などの期限が近づくにつれ、時間価値の減少の影響で値下がり圧迫が強まる。

 どのような戦法の投資かについては、「行使価格の低いコールを買い、行使価格の高いコールを売る「ブル・コール・スプレッド」という手法とみられ」「利益は少ないが外れた場合の損失も限定される」(日経QUICKニュースより)との報道がある。その一方、市場関係者の中には、「最初はコールの買いだけ実行し、雲行きが怪しくなってしまったためヘッジの意味でアウトサイドのコールを売りつけても形の上ではブル・コール・スプレッドになる」という。

 なお、同社株が日経225種平均株価への影響度の大きい銘柄であることはよく知られているが、これは主に日頃の値動き幅が大きいためだ。7日の後場、5870円(464円安)の場合、日経平均を97円前後引き下げている計算になるという。日経平均は14時にかけて95円安前後(2万3111円)のため、計算上は同社株1銘柄で日経平均が安くなっていることになる。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る