科研製薬は米コーバス社「レナバサム」の全身性強皮症を対象とした第III相臨床試験の結果速報を発表

新製品&新技術NOW

■日本における独占的な販売権を取得している

科研製薬<4521>(東1)は、同社が日本における独占的な販売権を取得している「レナバサム」について、コーバス社(マサチューセッツ州ノーウッド)が全身性強皮症を対象とした第Ⅲ相臨床試験の結果速報を発表したとした。

試験の結果速報は以下の通りである。

・同試験は、多国籍二重盲検無作為化プラセボ対照の第Ⅲ相試験で、びまん皮膚硬化型全身性強皮症患者365例を対象に、レナバサム20mg1日2回、レナバサム5mg1日2回、プラセボのいずれかを52週間投与し、有効性と安全性を検討した。

・最近の診療動向を反映して、登録被験者の84%が免疫抑制薬を併用していた。

・トップラインデータにおいて、主要評価項目および副次評価項目でレナバサムとプラセボとの間に有意差は認められなかった。

・プラセボ投与群の被験者において前例のない改善が認められ、主要評価項目であるACR CRISSスコアの中央値は0.887に達した。それに対してレナバサム20mg1日2回投与群では0.888であった。

・ACR CRISSは、患者の改善の可能性を反映する複合エンドポイントであり、ACR CRISSスコアの最大値は1.0である。

・本試験でのレナバサムの投与は安全で忍容性も良好であり、新たな安全性に関わるシグナルは認めらなかった。

・コーバス社にてデータのさらなる分析を行った後、FDAと協力して、次段階の臨床開発計画の可能性を検討したいと考えている。結果は今後の医学会議で発表される予定である。

・嚢胞性線維症、皮膚筋炎、および全身性エリテマトーデスを対象とした治験が進行中である。

 なお、同件に関し、同社の2021年3月期連結業績予想の修正が必要になった際は適時開示するとしている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る