ヤマシタヘルスケアホールディングスは21年5月期1Q減収減益、後半の回復期待

(決算速報)
 ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>(東1)は、9月29日の取引時間終了後に21年5月期第1四半期の連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減収減益となり、通期も減収減益予想だが、期前半に新型コロナウイルスの影響があることを期初時点で想定している。後半の回復を期待したい。株価は減収減益予想を織り込んで下値固め完了感を強めている。第1四半期業績に対するネガティブ反応は限定的だろう。

■21年5月期1Q減収減益、通期も減収減益予想だが後半の回復期待

 21年5月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%減の155億28百万円、営業利益が35.2%減の66百万円、経常利益が34.3%減の83百万円、純利益が41.3%減の50百万円だった。

 主力の医療機器販売業は2.9%減収だった。新型コロナウイルスの影響で、取引先医療機関において外来患者数や手術・検査・処置症例が減少したため、備品を中心に売上が減少した。商談遅延・見送りなど営業活動の制約も影響した。コスト面では設備管理費などが増加した。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年5月期比2.4%減の631億08百万円、営業利益が6.3%減の5億24百万円、経常利益が10.0%減の5億78百万円、純利益が24.8%減の3億45百万円としている。

 新型コロナウイルスの影響として、手術・検査・処置症例減少による消耗品売上の減少、商談の遅延・設備導入計画の見直しなど、期前半に一定の影響があることを期初時点で想定している。さらに消費増税時の駆け込み需要の反動減なども考慮して、通期減収減益予想としている。後半の回復を期待したい。

■株価は下値固め完了

 株価は安値圏でモミ合う形だが、減収減益予想を織り込んで下値固め完了感を強めている。第1四半期業績に対するネガティブ反応は限定的だろう。9月29日の終値は1555円、時価総額は約40億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る