JSPは21年3月期2Q累計減収減益だが利益計画超、通期予想据え置き

(決算速報)
 JSP<7942>(東1)は10月29日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスによる世界経済収縮の影響で大幅減収減益だった。ただし各利益は計画を上回った。通期予想は据え置いて大幅減収減益予想としている。第2四半期累計の進捗率はやや低水準だが、後半の需要回復を期待したい。株価は目先的には低進捗率を嫌気する可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みであり、下値は限定的だろう。

■21年3月期2Q累計は新型コロナ影響で大幅減収減益、後半回復期待

 21年3月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比14.6%減の480億80百万円、営業利益が48.1%減の12億84百万円、経常利益が48.7%減の12億68百万円、純利益が52.6%減の9億08百万円だった。

 新型コロナウイルスによる世界経済収縮の影響で、自動車分野を中心に需要が減少した。ロックダウンに伴う生産活動への制約も影響して大幅減益だった。特にビーズ事業が19.3%減収で63.1%減益と低調だった。押出事業は5.7%減収だが固定費削減効果で3.7%増益だった。なお計画値(7月31日に上方修正)の比較で見ると、売上高は未達だが、各利益は計画超だった。

 通期の連結業績予想(7月31日に売上高を下方、営業利益を上方修正)は据え置いて、売上高が20年3月期比11.8%減の1000億円、営業利益が37.1%減の32億円、経常利益が38.6%減の32億円、純利益が39.5%減の22億円としている。

 第2四半期累計の進捗率は売上高が48.1%、営業利益が40.1%、経常利益が39.6%、純利益が41.3%とやや低水準の形だが、後半の需要回復を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は安値圏でモミ合う形だ。目先的には第2四半期累計の低進捗率を嫌気する可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みであり、下値は限定的だろう。10月29日の終値は1589円、時価総額は約499億円である。

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