テンポイノベーションは21年3月期減益予想だが上振れの可能性

(決算速報)
 テンポイノベーション<3484>(東1)は11月2日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減益だった。未定としていた通期も減益予想とした。ただし成約件数が回復傾向であり、第2四半期の営業損益が改善したことを考慮すれば、通期上振れの可能性がありそうだ。株価は目先的には減益予想を嫌気する可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みで下値限定的だろう。

■21年3月期2Q累計は減益、通期も減益予想だが上振れの可能性

 21年3月期第2四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比11.0%増の51億73百万円だが、営業利益が20.2%減の2億90百万円、経常利益が12.5%減の3億34百万円、純利益が17.7%減の2億21百万円だった。

 新型コロナウイルス影響で新規成約件数が減少し、販管費の増加も影響して減益だった。ただし四半期別の営業利益は、第1四半期の1億円(前年比46%減)に対して、第2四半期は1億90百万円(同8%増)と改善した。緊急事態宣言解除後の6月以降の成約件数が回復傾向だ。

 通期の業績(非連結)予想は、売上高が20年3月期比1.0%増の100億84百万円、営業利益が23.5%減の6億円、経常利益が17.3%減の6億71百万円、純利益が19.9%減の4億51百万円とした。飲食店の出店意欲は回復に向かうことを想定している。成約件数が回復傾向で、第2四半期の営業損益が改善したことを考慮すれば、通期上振の可能性がありそうだ。

■株価は下値限定的

 株価は戻り高値圏だ。目先的には減益予想を嫌気する可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みであり、第2四半期の営業損益改善も評価すれば下値限定的だろう。11月2日の終値は763円、時価総額は約136億円である。

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