ランサーズは売り一巡感、21年3月期黒字化予想
- 2020/12/7 08:49
- 株式投資ニュース
ランサーズ<4484>(東マ)はフリーランス向けマッチングサービスを展開している。21年3月期黒字化予想としている。テレワーク化やフリーランス化の流れも追い風として収益拡大を期待したい。株価は立会外分売(11月20日公表、11月24日実施)を嫌気して急落したが、その後は売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。
■フリーランス向けマッチングサービス
19年12月東証マザーズに新規上場した。日本最大級のクラウドソーシング仕事依頼サイト「Lancers」を運営し、フリーランス向けマッチングサービスを展開している。
クラウドソーシング(CS)は不特定多数に仕事を募集し、オンラインスタッフィングプラットフォーム(OS)は特定のランサーに仕事を依頼する。案件内容や単価などが異なり、流通総額の約9割がOSである。また第4四半期の構成比が高い季節要因があるとしている。
20年10月にはオンラインメンターサービス「MENTA」を運営するイリテクを子会社化した。
■21年3月期黒字化予想
21年3月期の連結業績予想は、売上高が39億50百万円~43億円(20年3月期比13.7%増~23.8%増)、営業利益が10百万円~50百万円(20年3月期は3億07百万円の赤字)、経常利益が10百万円~50百万円(同3億28百万円の赤字)、純利益が0百万円~40百万円(同3億53百万円の赤字)としている。
第2四半期累計は売上高が前年同期比16.2%増の17億98百万円、営業利益が14百万円の赤字(前年同期は2億14百万円の赤字)だった。新型コロナ禍でも流通総額が13.0%増と伸長し、増収効果で赤字縮小した。四半期別に見ると第2四半期は投資を継続しつつも営業黒字化した。
通期は、新規登録ランサー数およびクライアント数が増加基調であり、広告投資などを吸収して黒字化予想としている。テレワーク化やフリーランス化の流れも追い風として収益拡大を期待したい。
■株価は売り一巡
株価は立会外分売(11月20日公表、11月24日実施)を嫌気して急落の形となったが、その後は売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。12月4日の終値は821円、時価総額は約128億円である。