ヴィッツは調整一巡、21年8月期予想は新型コロナ影響で未定だが収益拡大基調期待
- 2020/12/22 08:50
- 株式投資ニュース
ヴィッツ<4440>(東1)は、自動車・産業製品向け組込システム事業を主力として、地域密着型Town MaaSの構築を推進している。21年8月期連結業績予想は新型コロナウイルスの影響が不透明なため未定としているが、収益拡大基調を期待したい。株価は8月の上場来高値圏から反落して水準を切り下げたが、下げ止まり感を強めている。調整一巡して出直りを期待したい。
■組込システム事業が主力
自動車・産業製品向け制御ソフトウェア受託開発などの組込システム事業を主力として、自動車向けシミュレーション環境などのシステムズエンジニアリング事業、電子機器装置安全性分析支援などの機能安全開発事業、その他事業(ソフトウェア開発検証事業など)も展開している。
成長戦略ではブロックチェーン技術を利用して、スマートモビリティと観光・エンタメサービスを融合させた地域密着型Town MaaS(Mobility as a Service)の構築を推進している。20年7月には北海道北広島市とともに、経済産業省令和2年度実施の実証実験事業「地域新MaaS創出推進事業」に応募し、提案した事業が採択を受けた。
■21年8月期予想は新型コロナ影響で未定だが収益拡大基調期待
21年8月期連結業績および配当予想は新型コロナウイルスの影響が不透明なため未定としている。一般消費者向けサービスではないため影響は限定的の見込みだが、前期に一部案件で開発延期などが発生したことに加えて、コロナ禍でMaaSなど新規事業への投資実行を検討する時間が必要であることも考慮し、新型コロナウイルスの影響を見定めてから公表したいとしている。ただし収益拡大基調を期待したい。
■株価は調整一巡
株価(20年7月31日付で東証マザーズから東証1部に市場変更)は、8月の上場来高値圏から反落して水準を切り下げたが、下げ止まり感を強めている。調整一巡して出直りを期待したい。12月21日の終値は2598円、時価総額は約105億円である。