昭栄薬品は調整一巡、22年3月期収益拡大期待

株式市場 銘柄

 昭栄薬品<3537>(JQ)は天然油脂由来のオレオケミカルや界面活性剤などを主力とする化学品専門商社である。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で減収減益予想としている。22年3月期の収益拡大を期待したい。株価は上値が重くモミ合い展開だが、21年3月期減収減益予想を織り込み済みだろう。調整一巡して上放れを期待したい。

■天然油脂由来の化学品専門商社

 オレオケミカル(天然油脂由来の油脂化学品)や界面活性剤を主力とする化学品専門商社である。セグメント区分は化学品事業(20年3月期売上構成比90%)、日用品事業(同4%)、土木建設資材事業(同6%)としている。

 高度な専門性や圧倒的な情報力を活用して、顧客に対して高付加価値ソリューションを提供している。需要先は幅広く、化学品事業の得意先は国内外合計700社超である。

■21年3月期は新型コロナで減収減益予想、22年3月期収益拡大期待

 21年3月期連結業績予想は売上高が20年3月期比9.0%減の161億41百万円、営業利益が11.8%減の1億13百万円、経常利益が3.3%減の2億53百万円、純利益が31.1%減の1億76百万円としている。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比12.6%減の79億11百万円、営業利益が37.5%減の53百万円だった。新型コロナウイルスの影響で除菌関連や生活日用品関連が好調だったが、自動車関連や繊維油剤関連の売上が減少した。化学品事業は14.7%減収、日用品事業は19.1%増収、土木建設資材事業は2.2%減収だった。

 通期も新型コロナウイルスの影響で自動車関連や繊維油剤等の主要得意先からの受注(原材料販売)が減少する見込みだ。オレオケミカルを中心とした原材料価格(天然油脂相場価格)低迷も影響する。新型コロナウイルスの影響で減収減益予想だが、22年3月期の収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値が重くモミ合い展開だが、21年3月期減収減益予想を織り込み済みだろう。調整一巡して上放れを期待したい。12月22日の終値は911円、時価総額は約33億円である。

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