カオナビは調整一巡、21年3月期増収増益予想
- 2020/12/28 08:40
- 株式投資ニュース
カオナビ<4435>(東マ)はクラウド型の人材マネジメントシステムを展開している。21年3月期(レンジ予想)は営業費用の増加を見込むが、ストック収益の増加で増収増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して出直りを期待したい。
■クラウド型の人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開
企業の人材情報をクラウド上で管理する人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開している。社員の顔写真で直感的に操作できることが特徴だ。また月額課金の収益モデルである。
なお21年3月期第2四半期末時点の利用企業数は1911社(20年3月期末比120社増加)で、ストック売上(月額課金の基本利用料)比率は87.0%だった。
中期成長のグランドデザインとして、24年3月期売上高100億円、売上総利益率80%、営業利益率30%を描いている。
■21年3月期(レンジ予想)は営業費用増加見込むが増収増益予想
21年3月期の業績(非連結)予想はレンジ形式で、売上高が33億40百万円~34億円(20年3月期比27.2%増~29.5%増)、営業利益が2億10百万円の赤字~90百万円の黒字(20年3月期は2億78百万円の赤字)、経常利益が2億16百万円の赤字~84百万円の黒字(同2億80百万円の赤字)、純利益が3億30百万円の赤字~30百万円の赤字(同3億57百万円の赤字)としている。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比30.1%増の15億75百万円、営業利益が1億61百万円の黒字(前年同期は4百万円の赤字)だった。概ね計画水準で着地した。第2四半期に広告宣伝費が増加したが、利用企業数が増加し、累計ベースで大幅増収増益だった。
通期も大幅増収予想としている。新型コロナウイルスの影響で新規顧客獲得が伸び悩み、フロー収益が減少するが、ストック収益の大幅伸長を見込んでいる。利益面では、下期に積極的な人材採用とマーケティング投資で営業費用の大幅増加を見込み、本社移転費用1億78百万円(うち特別損失1億08百万円)も計上するが、レンジ下限でも増益予想となる。収益拡大を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げる形となったが、調整一巡して出直りを期待したい。12月25日の終値は4440円、時価総額は約503億円である。