テノ.ホールディングスは上値試す、21年12月期も収益拡大基調

株式市場 銘柄

 テノ.ホールディングス<7037>(東1)は、東京を中心に公的保育事業、福岡を中心に受託保育事業を展開している。20年12月期は新規開設や補助金収入増加などで大幅増益予想としている。第3四半期累計の進捗率が順調であり、通期ベースでも好業績を確保しそうだ。さらに21年12月期も収益拡大基調を期待したい。株価は10月の上場来高値圏から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。

■公的保育事業や受託保育事業を展開

 東京を中心に認可保育所運営の公的保育事業、福岡を中心に院内・事業所内保育所受託運営やベビーシッターサービスなどの受託保育事業を展開している。20年9月末時点の運営施設数は、公的保育事業が52施設、受託保育事業が225施設、その他が7施設、合計284施設である。

 20年3月にはトップラン(福岡市)から介護(デイサービス)事業を譲り受けた。また20年12月には愛知県で子育て支援事業を展開するオフィス・パレットを子会社化した。

■20年12月期大幅増益予想、21年12月期も収益拡大基調

 20年12月期連結業績予想(8月6日に上方修正)は、売上高が19年12月期比7.7%増の108億25百万円、営業利益が23.7%増の6億01百万円、経常利益が26.1%増の5億81百万円、純利益が26.0%増の3億62百万円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比6.6%増の79億70百万円、営業利益が35.5%増の4億84百万円だった。公的保育事業は5.7%増収で26.7%増益だった。新規開設効果に加えて、補助金収入が想定以上だったことや、登園自粛要請で変動費が減少したことも寄与した。受託保育事業は6.0%増収で11.9%増益だった。運営施設数増加に加えて、新型コロナウイルスによる小学校休校で学童保育所の開所時間を拡大対応して自治体から受領する指定管理料が増額されたことも寄与した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高が73.6%、営業利益が80.7%と順調である。通期ベースでも好業績を確保しそうだ。さらに21年12月期も収益拡大基調を期待したい。

■株価は上値試す

 株価(20年11月12日付で東証マザーズおよび福証Q―Board市場から東証1部および福証本則市場に市場変更)は10月の上場来高値圏から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。12月28日の終値は1328円、時価総額は約62億円である。

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