ヤマシタヘルスケアホールディングスは新型コロナ影響で21年5月期2Q累計減益だが高進捗率

(決算速報)
 ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>(東1)は、1月6日の取引時間終了後に21年5月期第2四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減収減益となり、通期の減収減益予想を据え置いた。ただし利益進捗率が高水準であり、通期利益予想に上振れ余地がありそうだ。株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。通期の減益予想を織り込み済みであり、高進捗率を好感する動きが優勢となりそうだ。

■21年5月期2Q累計減益だが高進捗率で通期利益予想に上振れ余地

 21年5月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比1.8%減の325億02百万円、営業利益が19.9%減の4億27百万円、経常利益が21.0%減の4億60百万円、純利益が25.4%減の3億08百万円だった。

 医療機器販売業は1.8%減収だった。新型コロナウイルスの影響(取引先医療機関における外来患者数の減少、手術・検査・処置症例の減少、商談遅延・見送り)で売上が減少し、コスト面では設備管理費などが増加した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億28百万円で営業利益66百万円、第2四半期は売上高169億74百万円で営業利益3億61百万円だった。医療機関の設備投資関連のため、第2四半期および第4四半期の構成比が高い特性がある。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年5月期比2.4%減の631億08百万円、営業利益が6.3%減の5億24百万円、経常利益が10.0%減の5億78百万円、純利益が24.8%減の3億45百万円としている。

 新型コロナウイルス影響(手術・検査・処置症例減少による消耗品売上の減少、商談遅延・設備計画見直し)を想定し、さらに消費増税時の駆け込み需要の反動減なども考慮して、通期減収減益予想としている。ただし第2四半期累計の進捗率は売上高が51.5%、営業利益が81.5%だった。利益進捗率が高水準であり、通期利益予想に上振れ余地がありそうだ。

■株価は反発の動き

 株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。通期の減益予想を織り込み済みであり、第2四半期累計の高進捗率を好感する動きが優勢となりそうだ。1月6日の終値は1525円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS135円32銭で算出)は約11倍、時価総額は約39億円である。

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