ナルミヤ・インターナショナルは21年2月期3Q増収・営業増益、通期上振れ余地

(決算速報)
 ナルミヤ・インターナショナル<9275>(東1)は1月12日の取引時間終了後に21年2月期第3四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で大幅減収減益だった。ただし四半期別に見ると第3四半期は前年同期比増収・営業増益だった。上期に苦戦したため通期ベースで減収減益は避けられないが、売上が回復基調であり、通期上振れ余地がありそうだ。株価は下値を切り上げている。第3四半期増収・営業増益を好感して戻りを試す展開を期待したい。

■21年2月期は新型コロナ影響だが、3Q増収・営業増益で通期上振れ余地

 21年2月期第3四半期累計(3月~11月)の連結業績は、売上高が前年同期比13.1%減の202億31百万円、営業利益が77.2%減の2億54百万円、経常利益が77.0%減の2億44百万円、純利益が77百万円の赤字(前年同期は6億14百万円の黒字)だった。

 ECが43.6%増収と大幅伸長したが、店舗売上が新型コロナウイルスによる臨時休業・営業時間短縮の影響を受けて、百貨店が33.2%減収、SCが20.9%だった。

 ただし四半期別に見ると、売上高は第1四半期が46億24百万円、第2四半期が73億29百万円、第3四半期が82億78百万円で、営業利益は第1四半期が4億35百万円の赤字、第2四半期が2億55百万円の赤字、第3四半期が9億45百万円の黒字となる。第3四半期は前年同期比で2.5%増収、32.3%営業増益だった。SC売上も前年比増収に転じた。新型コロナウイルスの影響が直撃した第1四半期をボトムとして回復基調である。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年2月期比6.6%減の307億76百万円、営業利益が72.8%減の4億52百万円、経常利益が73.3%減の4億33百万円、純利益が89.3%減の1億06百万円としている。

 上期に苦戦したため通期ベースで減収減益は避けられないが、売上は回復基調であり、通期上振れ余地がありそうだ。

■株価は戻り試す

 株価は下値を切り上げている。第3四半期増収・営業増益を好感して戻りを試す展開を期待したい。1月12日の終値は789円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS10円53銭で算出)は約75倍、時価総額は約80億円である。

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