うかいは売上回復傾向で21年3月期3Q黒字化

(決算速報)
 うかい<7621>(JQ)は2月9日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を強く受けて累計ベースでは赤字だが、第1四半期をボトムとして売上が回復傾向となり、経費削減なども寄与して第3四半期は黒字化した。通期予想は引き続き未定としている。当面は厳しい状況だが収益回復基調を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だが、新型コロナウイルスの影響による業績悪化を織り込み済みであり、第3四半期黒字化を好感する動きとなりそうだ。

■21年3月期3Q累計は赤字だが、売上回復傾向で3Qは黒字化

 21年3月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比39.6%減の64億23百万円、営業利益が8億03百万円の赤字(前年同期は2億04百万円の黒字)、経常利益が7億90百万円の赤字(同1億81百万円の黒字)、四半期純利益が11億03百万円の赤字(同16百万円の赤字)だった。

 新型コロナウイルスの影響を強く受けて大幅減収・赤字だった。特別利益には災害による保険金収入1億23百万円、臨時休業に伴う雇用調整助成金収入1億75百万円、特別損失には臨時休業による損失(店舗固定費)5億58百万円を計上した。

 ただし四半期別に見ると、第1四半期は売上高8億53百万円で営業利益5億80百万円の赤字、第2四半期は売上高24億40百万円で営業利益3億38百万円の赤字だが、第3四半期は売上高31億30百万円で営業利益1億15百万円の黒字となった。緊急事態宣言発出で店舗臨時休業を実施した第1四半期をボトムとして売上が回復傾向となり、経費削減なども寄与して第3四半期は黒字化した。

 新型コロナウイルス感染再拡大と緊急事態宣言再発出の影響が不透明なため、通期予想は引き続き未定としている。当面は厳しい状況だが収益回復基調を期待したい。なお取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しているため資金面の不安はない。

■株価は3Q黒字化を好感する可能性

 株価は安値圏でモミ合う形だが、新型コロナウイルスの影響による業績悪化を織り込み済みであり、第3四半期黒字化を好感する動きとなりそうだ。2月9日の終値は3030円、時価総額は約159億円である。

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