フェローテックHDが今3月期の業績予想を大幅に増額修正し期末配当は2円増の14円に

■世界的な半導体需要増に加え子会社異動の「持分変動利益」も

 フェローテックホールディングス(フェローテックHD)<6890>(JQS)は2月10日、今期・2021年3月期の連結業績予想および期末配当予想の増額修正を発表し、営業利益は従来予想を38.5%上回る90億円の見込み(前期比では49.7%増加)とした。

■中国の「半導体国産化政策」の加速も寄与

 「5G」などで世界的に旺盛な半導体需要や、中国政府の半導体国産化政策の加速に加え、グループ企業の持分法適用関連会社への異動にともなう特別利益などにより、売上高は従来予想を4.7%上回る890億円の見込み(同9.1%増)とし、当期純利益は同4.7倍の70億円の見込み(同3.9倍)とした。

 3月期末配当は1株あたり14円(前期実績、従来予想比2円増配)とし、年間配当金は同26円(前期比2円増配)の予定とした。

 発表によると、IoT、AI、5G等の情報通信技術の用途の世界的な拡がりに伴う旺盛な半導体需要や、米中貿易摩擦による中国政府の半導体国産化政策の加速を背景に、5G基地局の光通信用デバイス向けなどの受注が堅調に推移。新型コロナPCR検査装置などの医療検査機器向けサーモモジュール製品の需要も引き続き堅調に推移している。

 また、半導体ウエーハ事業子会社の議決権比率が、中国の地方政府、民間の投資基金、半導体装置メーカー等に対する株式の一部譲渡および第三社割当増資により低下し、同事業会社およびその子会社2社の合計3社を連結子会社から持分法適用関連会社に異動することとなり、「持分変動利益」約52億円の特別利益が発生することとなった。(HC)

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