フライトホールディングスは21年3月期3Q累計赤字、通期も赤字予想だが4Qに大型案件

(決算速報)
 フライトホールディングス<3753>(東2)は2月12日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。前期の大型案件の反動、大型システム開発案件の遅延、新サービス開発費の増加などで赤字だった、未定としていた通期予想も赤字予想とした。ただし第4四半期に大型案件の納品を予定しており、第4四半期は黒字の見込みだ。有望案件が目白押しであり、中期的に収益拡大を期待したい。株価は12月の安値圏から反発の動きを強めている。通期予想公表でアク抜け感につながることを期待したい。

■21年3月期3Q累計赤字、通期も赤字予想だが4Q黒字見込み

 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比53.3%減の17億70百万円で、営業利益が5億77百万円の赤字(前年同期は7億55百万円の黒字)、経常利益が5億91百万円の赤字(同7億円の黒字)、四半期純利益が5億97百万円の赤字(同5億32百万円の赤字)だった。

 前期の大型案件の反動、大型システム開発案件の遅延、新サービス開発費の増加などで大幅減収・赤字だった、コンサルティング&ソリューション事業においては、大型基幹システム開発案件に係る受注損失引当金繰入額2億15百万円を計上した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高8億98百万円で営業利益1億17百万円の赤字、第2四半期は売上高4億60百万円で営業利益1億74百万円の赤字、第3四半期は売上高4億12百万円で営業利益2億86百万円の赤字だった。四半期業績は大型案件の納品・検収で変動する特性がある。

 未定としていた通期連結業績予想を公表して売上高が20年3月期比18.9%増の38億円、営業利益が80百万円の赤字(20年3月期は5億42百万円の黒字)、経常利益が90百万円の赤字(同4億70百万円の黒字)、当期純利益が90百万円の赤字(同3億64百万円の黒字)とした。

 大型システム開発案件遅延や新サービス開発費増加などで通期も赤字予想だが、第4四半期に「Incredist Premium Ⅱ」大型案件の納品を予定しており、第4四半期は黒字の見込みだ。マイナンバーカード関連や無人精算機市場関連など有望案件が目白押しであり、中期的に収益拡大を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価は12月の安値圏から反発の動きを強めている。通期連結業績予想の公表でアク抜け感につながることを期待したい。2月12日の終値は682円、時価総額は約64億円である。

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