マーチャント・バンカーズは21年3月期3Q累計営業黒字、通期大幅増益予想据え置き

(決算速報)
 マーチャント・バンカーズ<3121>(東2)は2月12日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減収減益だが営業黒字を確保した。通期大幅増益予想を据え置いた。ANGOO FinTech関連のステーブルコインの売上計上を目指すとしている。通期ベースで収益拡大を期待したい。株価は上値が重くモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。通期予想据え置きを好感して上放れの動きを期待したい。

■21年3月期3Q累計営業黒字で通期大幅増益予想据え置き

 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比33.9%減の10億45百万円、営業利益が97.6%減の3百万円の黒字、経常利益が61百万円の赤字(同66百万円の黒字)、四半期純利益が1億97百万円の赤字(同50百万円の黒字)だった。

 マーチャント・バンキング事業(24.0%減収)で投資収入が減少し、オペレーション事業(41.7%減収)が新型コロナウイルスの影響を受けたため、全体として減収減益だが、マーチャント・バンキング事業では全国25物件の安定的な不動産賃貸収入を確保し、オペレーション事業ではホテル運営から撤退(20年11月)した効果で収益性が改善し、全体として営業黒字を確保した。なお特別損失にホテル事業撤退に伴う減損損失1億59百万円を計上した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高3億03百万円で営業利益39百万円の赤字、第2四半期は売上高3億63百万円で営業利益4百万円の黒字、第3四半期は売上高3億79百万円で営業利益38百万円の黒字だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が20年3月期比2.1%増の25億円、営業利益が2.8倍の6億円、経常利益が4.6倍の5億円、当期純利益が3.6倍の3億円としている。

 ANGOO FinTech関連で審査・プロモーション手数料として受領済みのステーブルコインの換金化による売上計上を目指すとしている。通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価はモミ合い上放れ期待

 株価は上値が重くモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。通期予想据え置きを好感して上放れの動きを期待したい。2月12日の終値は329円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS10円77銭で算出)は約31倍、時価総額は約92億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■内蔵インヒールで自然な足長効果、フォーマルからビジネスまで対応  青山商事<8219>(東証プラ…
  2. ■デュアル周波数対応で通信の安定性を確保  世界的なDX進展を背景に京セラ<6971>(東証プライ…
  3. ■リアルタイム文字起こしと自動要約で議事録作成を効率化  シャープ<6753>(東証プライム)は2…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■低PER・高配当利回り、不動産・銀行株が市場を牽引  3月の東京都区部消費者物価指数が前年比2.…
  2. ■新年度相場のサブテーマは「物価」?!  米国のトランプ大統領は、「壊し屋」と奉る以外にない。その…
  3. ■新年度相場の初動として注目される値上げ関連銘柄  4月予定の値上げは、原材料価格上昇や物流費増加…
  4. どう見るこの相場
    ■トランプ関税懸念も『総論弱気、各論強気』の市場展開  「トランプ・ディール(取引)」と「トランプ…
  5. ■名変更会社の局地戦相場の待ち伏せ買いも一考余地  今年4月1日以降、来年4月1日まで社名変更を予…
  6. ■あの銘柄が生まれ変わる!市場を揺るがす社名変更、次なる主役は?  「トランプ・トレード」が、「ト…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る