神鋼商事は上値試す、21年3月期は需要回復が想定以上で最終増益予想

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 神鋼商事<8075>(東1)は鉄鋼や非鉄金属関連などを扱う商社で、KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核となるグローバル商社を目指している。21年3月期(2月26日に業績・配当予想を上方修正)は、需要回復ペースが想定以上となり、従来予想に比べて営業・経常減益幅が縮小、当期純利益が一転して増益見込みとしている。さらに22年3月期の収益拡大を期待したい。株価は安値圏でのモミ合いから上放れて戻り足を速めている。低PBRも見直し材料であり、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核商社

 神戸製鋼所<5406>系で、鉄鋼製品(鋼板製品、線材製品など)、鉄鋼原料(輸入鉄鋼原料、合金鉄、コークスブリーズなど)、非鉄金属(銅製品、アルミ製品、非鉄金属地金・スクラップなど)、機械・情報(ゴム・タイヤ機械、製鉄・非鉄機械、化学機械、環境関連機器、電池用材料、液晶用材料、PC部品など)、溶接材料・機器(溶接材料、溶接関連機器、溶接ロボットシステムなど)を扱う商社である。

 M&Aも積極活用してグローバルビジネスを加速し、KOBELCO(神戸製鋼グループ)の中核となるグローバル商社を目指している。20年3月期のセグメント別経常利益構成比は、鉄鋼が7%、鉄鋼原料が17%、非鉄金属が35%、機械・情報が33%、溶材が10%、その他が▲1%だった。鉄鋼、鉄鋼原料、非鉄金属は、取扱数量と市況の影響を受けて収益が変動しやすい特性がある。

■21年3月期需要回復が想定以上で最終増益予想

 21年3月期の連結業績予想(期初時点では未定、9月18日に公表、2月26日に上方修正)は、売上高が20年3月期比16.2%減の7844億円、営業利益が13.0%減の42億円、経常利益が11.2%減の35億円、そして当期純利益が22.8%増の20億円としている。配当予想(2月26日に期末20円上方修正)は20年3月期比40円減配の50円(第2四半期末15円、期末35円)としている。

 自動車関連を中心に需要回復ペースが想定以上となっている。さらに経費削減効果も寄与して営業利益と経常利益は従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みだ。第4四半期に特別損失約11億円(投資有価証券評価損約2億円、メキシコで鉄鋼線材二次加工を展開する子会社に係る固定資産減損約9億円)を計上する見込みだが、第3四半期に特別利益7億31百万円を計上しているため、結果として当期純利益は従来の減益予想から一転して増益見込みとしている。

 なお第3四半期累計は売上高が前年同期比22.8%減の5531億62百万円、営業利益が52.4%減の27億98百万円、経常利益が56.1%減の23億54百万円、四半期純利益が52.7%減の14億76百万円だった。特別利益に投資有価証券売却益7億31百万円、特別損失に投資有価証券評価損4億70百万円を計上した。四半期別の経常利益は第1四半期が7億09百万円、第2四半期が9億09百万円、第3四半期が7億36百万円だった。

 21年3月期は新型コロナウイルスによる経済収縮の影響を受けたが、需要が想定以上に回復基調である。さらに22年3月期の収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は安値圏でのモミ合いから上放れの形となって戻り足を速めている。週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線も上向きに転じた。低PBRも見直し材料であり、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

 3月9日の終値は2166円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS225円86銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の50円で算出)は約2.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS5920円30銭で算出)は約0.4倍、時価総額は約192億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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