ファイバーゲートは反発の動き、21年6月期増収増益予想で上振れの可能性
- 2021/3/19 08:49
- 株式投資ニュース
ファイバーゲート<9450>(東1)は独立系のWi-Fiソリューション総合サービス企業である。21年6月期増収増益予想としている。下期は保守的に上期比減益を想定しているが、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は上値を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。
■独立系のWi-Fiソリューション総合サービス企業
通信機器開発・製造から電気通信サービスまで一貫して手掛ける、独立系のWi-Fiソリューション総合サービス企業である。
20年6月期の売上高構成比は、レジデンスWi-Fi事業(集合住宅向け無料インターネット接続サービス)が77%、フリーWi-Fi事業(商業施設向けフリーWi-Fiサービス、法人ネットワーク事業、Wi-Fiプロダクト事業)が23%だった。
21年6月期からセグメント区分を、ホームユース事業(旧レジデンスWi-F事業)およびビジネスユース事業(旧フリーWi-Fi事業)とした。また21年2月には集合住宅向けWi-Fi事業の強化に向けて、子会社FGスマートアセットを設立して不動産業を開始した。
■21年6月期増収増益予想で上振れの可能性
21年6月期連結業績予想は売上高が20年6月期比21.9%増の90億50百万円、営業利益が15.8%増の14億30百万円、経常利益が16.0%増の14億10百万円、当期純利益が30.0%増の9億40百万円としている。
セグメント別売上計画はホームユース事業が29.7%増収、ビジネスユース事業が4.8%減収としている。ビジネスユース事業は新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で商業施設向けフリーWi-Fiの需要低迷を想定するが、ホームユース事業の契約戸数拡大を見込み、全体として増収増益予想としている。
第2四半期累計は売上高が前年同期比21.6%増の41億77百万円、営業利益が35.4%増の8億63百万円だった。前期の消費増税の影響が解消し、テレワーク浸透に伴ってホームユース需要が拡大して大幅増収・営業増益だった。
主力のホームユース事業は28.9%増収で26.6%増益と大幅伸長した。レジデンスWi-Fi契約戸数は32.2万戸(全国シェア10.2%)となった。ビジネスユース事業は2.1%減収だが21.1%増益だった。
通期予想を据え置いたが、第2四半期累計の進捗率は売上高46.1%、営業利益60.3%と順調である。下期は通信品質確保のためのコスト増加などで保守的に上期比減益を想定しているが、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。
■株価は反発の動き
株価は1月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。3月18日の終値は1986円、時価総額は約407億円である。