新日本製薬は調整一巡、21年9月期増収増益予想

株式市場 銘柄

 新日本製薬<4931>(東1)は、シンプルスキンケアブランド「パーフェクトワン」化粧品の通信販売(EC含む)を主力としている。21年9月期増収増益予想としている。通信販売が新商品投入効果などで好調に推移する見込みだ。収益拡大基調だろう。株価は上値を切り下げる形で軟調だったが、調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。

■シンプルスキンケアブランド「パーフェクトワン」化粧品の通販が主力

 シンプルスキンケアブランド「パーフェクトワン」化粧品を主力とするファブレスメーカーである。オールインワン美容液ジェルシリーズはオールインワンスキンケア市場における国内売上NO.1商品で、20年8月には累計販売実績が6000万個を突破している。

 20年9月期の売上構成比は、商品別では化粧品が92%、ヘルスケア商品(健康食品・医薬品)が8%、販売チャンネル別では通信販売(EC含む)が92%、直営店舗(12店舗)販売・卸売販売が6%、海外が2%だった。

 中期的な業績ターゲットとしては、23年9月期売上高400億円以上、経常利益率10%以上の達成を目指すとしている。

■21年9月期増収増益予想

 21年9月期業績(非連結)予想は売上高が20年9月期比3.8%増の350億円、営業利益が5.1%増の35億円、経常利益が5.4%増の34億60百万円、当期純利益が8.4%増の23億円としている。

 第1四半期は、売上高が前年同期比2.7%減の84億89百万円だが、営業利益が20.8%増の8億28百万円、経常利益が22.6%増の8億59百万円、四半期純利益が33.2%増の5億90百万円だった。

 全体として減収だった。直営店舗・卸売販売が新型コロナウイルスの影響を受け、通信販売ではヘルスケアが広告投資抑制の影響で低調だった。ただし主力の化粧品の通信販売が好調に推移し、オペレーションコストの効率化も寄与して各利益は大幅増益だった。

 通期も化粧品の通信販売が新商品投入効果などで好調に推移する見込みだ。ヘルスケアは第1四半期に開始したスマートヘルスケア事業によって計画達成を見込んでいる。コスト面では、若年層をターゲットとしたブランド戦略で広告宣伝費が増加するが、効率化によって利益率改善を見込んでいる。

 第1四半期の進捗率は売上高が24.3%、営業利益が23.7%と概ね順調だった。通期ベースで収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価(20年12月15日付で東証マザーズから東証1部に市場変更)は、上値を切り下げる形で軟調展開だったが、調整一巡感を強めている。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインの形だ。出直りを期待したい。3月26日の終値は2369円、時価総額は約518億円である。

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