マルマエは21年8月期業績・配当予想を上方修正、さらに再上振れ余地

(決算速報)

マルマエ<6264>(東1)は3月30日の取引時間終了後に21年8月期第2四半期累計業績を発表した。半導体分野の受注好調が牽引して2桁増収増益だった。通期予想は上方修正して、従来の減益予想から一転して増益予想とした。また配当予想も上方修正した。なお同日発表した21年2月の受注残高は前月比6.6%増、前年同月比34.0%増と好調だった。通期予想に再上振れ余地がありそうだ。株価は反発して1月の昨年来高値に接近している。上方修正を好感して上値を試す展開となりそうだ。

■21年8月期2Q累計は2桁増益、通期業績・配当予想を上方修正

 21年8月期第2四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比13.9%増の22億99百万円となり、営業利益が16.2%増の4億24百万円、経常利益が23.7%増の4億22百万円、四半期純利益が23.9%増の2億94百万円だった。2桁増収増益だった。半導体分野の受注好調が牽引し、材料費や外注費の少ない受注が増加したことも寄与した。

 半導体分野は受注高が29.6%増で売上高が32.2%増、FPD分野は受注高が18.3%減で売上高が48.9%減、その他分野は受注高が9.9倍で売上高が8.6倍だった。FPD分野は大幅減少だが、想定よりも回復の動きが見られるとしている。その他分野では太陽電池製造装置向けの受注があった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億円で営業利益が2億円、第2四半期は売上高が11億99百万円で営業利益が2億24百万円だった。

 通期予想は上方修正して、売上高が20年8月期比13.5%増の49億80百万円、営業利益が13.8%増の10億20百万円、経常利益が19.9%増の10億円、当期純利益が2.1%増の7億05百万円とした。また配当予想も期末2円上方修正して22円(第2四半期末10円、期末12円)とした。20年8月期比では5円増配となる。

 受注・売上面では、半導体分野が引き続き好調に推移し、FPD分野も回復の動きを強めている。利益面は、従来予想では労務費や減価償却費の増加で減益を見込んでいたが、売上高が想定を上回ることに加えて、採算性の低い受注の減少で材料費が想定を下回ることも寄与する見込みだ。

 なお21年2月の受注残高合計は前月比6.6%増、前年同月比34.0%増だった。受注好調で通期予想に再上振れ余地がありそうだ。

■株価は上値試す

 株価は反発して1月の昨年来高値に接近している。上方修正を好感して上値を試す展開となりそうだ。3月30日の終値は1378円、今期予想PER(会社予想のEPS55円07銭で算出)は約25倍、時価総額は約180億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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