【注目銘柄】平和堂は反落も市場予想上回る連続最高純益をテコに押し目買い交錯
- 2021/4/9 08:26
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平和堂<8276>(東1)は、前日8日に17円安の2334円と反落して引けた。日経平均株価が、21円安と反落したことから、4月6日に昨年来高値2445円まで買い進まれていた同社株にも利益確定売りが出た。ただ大引けは、取引時間中の安値2322円から小戻して引けており、今年4月2日に発表した前2021年2月期業績が、昨年9月の上方修正値を上ぶれて着地して過去最高を更新し、今2022年2月期業績も、続伸を予想し市場コンセンサスを上回ったことを手掛かりに「ウイズ・コロナ」関連の割安修正を期待する押し目買いが交錯した。テクニカル的にも25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデン・クロス(GC)を示現し上昇トレンド転換を示唆しており、次の上値フシとして2018年10月につけた上場来高値3210円が意識されている。
■今期純利益は市場コンセンサスを10億円超上回り連続過去最高
同社の前2021年2月期業績は、昨年9月の上方修正値を利益が15億円~31億円上ぶれ、売り上げ4393億2600万円(前々期比1.3%増)、営業利益140億3700万円(同34.2%増)、経常利益150億5300万円(同32.3%増)、純利益97億2400万円(同59.4%増)と大きく増益転換し、純利益は、2016年2月期の過去最高(95億7400万円)を更新した。昨年1月29日から2月28日まで臨時休業した中国の大型商業施設が想定ほど悪化せず、国内では新規出店を3店舗、大型改装を4店舗、小改装を1店舗実施するなど積極的な店舗政策を推進し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で巣ごもり需要が増勢となり食料品や日用品が好調に推移したことなどが要因となった。
今2020年2月期業績も、すでに4月2日に「フレンドマート草津大路店」を新規オープンしたほか、5店舗の改装を予定していることなどから続伸を予想している。売り上げ4450億円(前期比1.3%増)、営業利益165億円(同17.5%増)、経常利益150億5300万円(同32.3%増)、純利益99億円(同1.8%増)と見込み、純利益は、連続して過去最高を更新するとともに市場コンセンサスを10億円超上回る。配当は、前期に前々期比3円増配した年間38円の継続を予定している。
■GC示現でPER12倍、PBR0.7倍の修正に弾みをつけ最高値挑戦
株価は、昨年9月の前期業績の上方修正で2374円高値をつけ、その後も巣ごもり需要関連の「ウイズ・コロナ」関連株人気で2100円~2200円台で堅調に推移し、前期業績の上ぶれ着地発表とともに2424円高値まで上値を伸ばし昨年来高値を更新した。PERは12倍台、PBRは0.73倍と割安で、テクニカル的にも25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆し、ここ2年間の上値フシを上回っており、2018年10月につけた上場来高値3210円へのキャッチアップが続こう。