ファーストコーポレーションは21年5月期3Q累計大幅増収増益

(決算速報)
 ファーストコーポレーション<1430>(東1)は4月9日の取引時間中に21年5月期第3四半期累計の業績を発表した。完成工事高が順調に増加して大幅増収増益だった。通期予想は据え置いて2桁営業増益予想としている。第4四半期には不動産売却も予定している。通期ベースでも好業績を期待したい。株価はモミ合いから上放れて年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■21年5月期3Q累計は大幅増収増益、通期2桁営業増益予想据え置き

 21年5月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比14.3%増の121億28百万円で、営業利益が28.4%増の4億13百万円、経常利益が16.8%増の3億69百万円、四半期純利益が24.8%増の2億44百万円だった。

 完成工事高が16.3%増収と増加して牽引した。完成工事総利益率は0.3ポイント上昇した。共同事業収入は新型コロナウイルスの影響長期化で減少した。なお受注は7件合計175億91百万円だった。

 通期予想は据え置いて、売上高が20年5月期比9.9%減の211億円、営業利益が11.7%増の15億円、経常利益が9.5%増の14億20百万円、当期純利益が9.5%増の9億55百万円としている。配当予想は2円増配の22円(期末一括)である。

 全体として減収ながら2桁営業増益予想としている。不動産売上は前期大型案件の反動(前期は第4四半期に83億32百万円の売上計上、今期は第4四半期に45億09百万円の売上計上予定)で減収、共同事業収入は新型コロナウイルスの影響長期化で減収見込みだが、大型造注案件の受注と進行工事数の増加で、完成工事高の増加(18.0%増の151億20百万円の計画)、および完成工事総利益率の上昇(前期実績9.4%に対して21年5月期計画10.2%)を見込んでいる。第4四半期に不動産売却を予定し、さらに計画外案件の成約によって利益の上積みを目指すとしている。通期ベースでも好業績を期待したい。

■株価は上値試す

 株価はモミ合いから上放れて年初来高値更新の展開だ。第3四半期累計業績も好感する動きとなった。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。4月9日の終値は792円、今期予想PER(会社予想のEPS75円76銭で算出)は約10倍、時価総額は約106億円である。

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