フィードフォースは好業績を再評価、21年5月期大幅増収増益予想

株式市場 銘柄

フィードフォース<7068>(東マ)は企業のデジタルマーケティング支援を展開している。21年5月期は企業のデジタルシフト加速も背景として大幅増収増益予想である。収益拡大基調を期待したい。なお21年9月1日付で持株会社に移行予定である。株価は上値を切り下げる形だ。流動性向上に向けて3月31日に支配株主が保有比率引き下げの方針を示したことが需給悪化懸念として意識されている可能性もあるが、好業績を再評価して出直りを期待したい。

■企業のデジタルマーケティング支援を展開

 データフィード(インターネット上で、送信元の広告主等から商品データなどの更新を、受信先である広告媒体等へ定期的に送信する仕組み)を活用して、企業のデジタルマーケティングを支援する事業を展開している。なお21年9月1日付で持株会社に移行予定である。

 事業区分は、データフィード構築や広告配信受託などデータフィードマネジメントのアウトソーシングサービスを提供するプロフェッショナルサービス(PS)事業、データフィード統合管理ツールや自動広告出稿ツールを提供するSaaS事業、および事業者のデジタル活用支援やEコマース支援のDX事業(20年10月子会社リワイアを設立して開始)としている。

■21年5月期大幅増収増益予想

 21年5月期連結業績予想(2月19日に上方修正)は、売上高が20年5月期比67.8%増の25億61百万円、EBITDAが2.1倍の8億39百万円、営業利益が2.0倍の8億39百万円、経常利益が2.2倍の8億22百万円、親会社株主帰属当期純利益が2.9倍の4億73百万円としている。企業のデジタルシフト加速も背景としてインターネット広告の需要が高まり、M&A効果(アナグラムを20年1月連結子会社化、20年9月完全子会社化)や費用の抑制も寄与して大幅増収増益予想である。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比2.0倍の18億59百万円、EBITDAが2.9倍の7億24百万円、営業利益が2.7倍の5億98百万円だった。PS事業が147.7%増収、SaaS事業が27.6%増収と、いずれも好調に推移した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高が72.6%、EBITDAが72.0%、営業利益が71.3%と概ね順調である。通期ベースでも収益拡大基調を期待したい。

■株価は好業績を再評価

 株価(20年12月1日付で株式4分割)は上値を切り下げる形だ。流動性向上に向けて3月31日に支配株主が保有比率引き下げの方針を示したことが需給悪化懸念として意識されている可能性もあるが、好業績を再評価して出直りを期待したい。4月20日の終値は1059円、時価総額は約274億円である。

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